保育園に息子をむかえに行き、
帰宅したら、宅配ボックスにアマゾンから荷物が届いていた。
送り主は父(息子から見たらお爺ちゃん)。
宛先は息子だった。
まだ半月早いけれど、気が早いお爺ちゃんが、
誕生日プレゼントを送ってきたのだった。
最近の誕生日プレゼントは、なんとも味気ない。
直接会いもせず、アマゾンから送られてくるだけ。
これでは、私が注文したのとなんら変わらない。
「便利さは、大切な何かを失わせる」
と心の中で思いつつ、感謝もしながら開けてみると、
そこには、
ウルトラマンが使っている
音が鳴る「武器」の玩具が入っていた。
私が子供の頃のウルトラマンは、素手で戦っていた。
ウルトラマンが「武器」を使う時点で、
反則ではないかという想いが沸いてきた。
・・・それはともかく、
息子は欲しかったおもちゃを手に入れて上機嫌だった。
(妻と事前に打ち合わせたらしい)
早速、お礼の電話をおじいちゃんに入れた。
息子は人見知りしないので、気軽に話している。
お爺ちゃん「それ、欲しかったのか?」
息子「うん。あのねえ。これねえ、ウルトラマンオーブが使ってる武器なんだよぉ。」
受話器に耳を当てることなく、
スピーカーホンで話している
息子のつぎの言葉を聴いた瞬間、
「おや?」と思った。
息子「このウルトラマンねえ。前ねえ、最終回でねえ。『終わったんだよお』」
私「(終わった!?)」
息子は、最新のウルトラマンではなく、
放送が「終わった」ウルトラマンのおもちゃが欲しかった。
正直、古くなったものを欲しがる、
その感覚がわからなかった。
同時に、古くなったウルトラマンのおもちゃを、
心の底から喜んでいる息子を見て
自分の器の小ささのようなものを感じざる得なくなった。
・・・
わが家はわけあって6年前に中古の住宅を買った。
便利な都会に住むのだから仕方がないと思った。
でも、心のどこかでいつも新築でないことを
引きずっている自分がいるのを知っている。
また、
以前、車を買い替えようと思ったことがあるけれど、
そん時は、あと半年くらいしたら、
マイナーチェンジした新しいモデルが出ると知り
購入を見送ったこともある。
私はいつも最新のものが欲しい人間だった。
新しい物を買えない自分ではダメだという
フィルターが心の中にはベッタリと、はびこっている。
だからどんなときでも、新しい物を
買い損ねたのに気付くと、自分を責めた。
ところが、
息子には新しい、古いかは関係ない。
いまの自分に本当に必要なものがあれば、
それで満たされる。
そんな息子をうらやましく思った。
同じ家に住んでいても
息子は自分の家が中古であることを気にしていない。
気にしているのは、私だけだった。
気にしていないからこそ、息子はときどき、
道路沿いに新しいきれいな、大きい家を見つけると
「この家に住みたぁ~い!」
と、悪びれない笑顔で平気で言う。
でもそれを聞いた私は、心に引っかかるものを感じざるを得ない。
息子のように、いま自分に必要なものさえあれば
満足すればいいのに、できないた。
それは、なぜだろう???
きっと、人から見える自分を気にしているに違いない。
もし、世の中に私以外人間がひとっこ一人いなければ、
最新のものなどぜったい欲しがらない。
新しいものが欲しいという欲求は、
人に自慢したい、優越感に浸りたい、
人より上に立ちたいという欲のあらわれ。
欲深い自分に気付きがっかりした。
そんな、自分をまた責めそうになった。
でも、責めるのをやめた。
なぜなら、もしいまここでまた、
欲深い自分を責めようものなら、
それもまた、
「人よりも欲深くないことで、優越感に浸りたい
という、欲深さに支配されてることだから。
人から見える自分ではなく、
自分にとって必要な自分になる練習として
欲深い自分のこともまた、
いまの私にとって、とても大切な存在なのだと、
認めてあげることにした。
それができた気がして、ちょっと嬉しかった。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「責める心は、優越欲求のあらわれ」
欲深い自分をなおそうとするのか?
それとも、
認めるのか?
そこにもまた、欲深さがあらわれます。
息子は、自分を認める天才だと思う。
「他者から満足」
ではなく、
「自分から満足」
でありたいですね。
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