安全地帯があると関係がよくなる

自宅のリビングにあるダイニングテーブルは

いつも物であふれていた。

娘が学校からもって帰ったプリント。

朝食用のパン。

そして、なにより

娘がこのテーブルの上で創作活動や

絵を描くので、その道具や描き残し。

4人掛けのテーブルなのに

夕ご飯を食べようとしても、物が邪魔で

お皿を置く場所を確保するのも困難。

私は、片付いたテーブルで食事をしたいので

いつも、テーブルを汚していた娘を

「片づけろ!ここは物置じゃない!」

と叱っていた。

その時は片づけても、また3日もしないうちに散らかった。

その様子を見ながらなかば、

「家の構造上仕方ないと」

とあきらめていたが、あるとき、

怒り続けるのがもう嫌になった。

そして、

リビングの新しい間取りのイメージを試みた。

すると、

当たり前に置いてあるけれど、

ほとんど使っていない一台の

電子ピアノが目についた。

「もし、ここに娘専用の机をおいたら、どうなるだろう???」

電子ピアノをもう少し「どうでもいい場所」」に移動し、

私の部屋にあった、一人がけようの

机をリビングに運んだ。

そして娘に、

「これからここで創作するように」

伝えた。

リビングにポツリと置かれた80cm×45cmほどの机は、

まるで、社長席かのように偉そうに

テレビが見える一等席だった。

娘はいつも弟に侵されがちなリビングの中で、

自分の陣地を確保でき大いに喜んだ。

娘には、安全地帯ができた。

そして同時に、私にも憩いの

ダイニングテーブルが生まれた。

・・・

家族であれば同じ空間を

分かち合いたいと思うのは当然だろう。

でも、同じ場所にいれば

逆にトラブルも増える。

人間関係というのは「同じでいよう」といすると、

むしろギクシャクしたりする。

「同じでいよう」とすること自体が、

ギクシャクさせるわけではないけれど、

自分だけの安全地帯がないまま一緒にいようとすると、

逃げ場がないからトラブルが起きやすくなる。

「分かちあう」とは「共通の部分を持つ」ことであって、

逆をいえば、

「共通ではない部分を持っていていい」

ともいえる。

テーブルを分けてから、しばらくたち、

娘との関係はむしろ良くなった気がする。

専用机だけが原因ではないかもしれない。

でも、思春期を迎えて、

最近、会話が少なかったはずの娘が、

また、他愛もないことで向こうから

話しかけてくることが多くなった。

分けたことで、お互いを

認めあえるようになった気がする。

おそらくそれは、勘違いではないだろう。

・・・

精神的な安全地帯があってはじめて、

人は安心して外に目を向けることができる。

もしかして、

これをお読みのあなたは

子どものため、パートナーのため、

同居する姑のため、仕事のため・・・。

いろいろな人の為をやり過ぎて、

疲れてしまってないだろう?

人のためにしてあげるのは悪くない。

でも、ずっとし続けてあげたいと願うなら、

自分の安全地帯をちゃんと

確保してからの方がいい。

安全地帯を持たないまま進むのは、自爆行為。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「仲良くしたいなら、安全地帯を持つ」

テーブルを分けたら、

娘の安全地帯と私の安全地帯が

同時にできました。

分けたほうが人間関係が

うまくことはとても多い。

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