6歳の息子の朝の支度は私の役目。
保育園に持っていく水筒や
タオルなど一式を用意する。
ご飯を食べさせて、歯を磨いたら,
靴下をはき、靴をはいて出かける。
・・・ところが
この「靴下」が意外と見つからない。
いや、
見つからないというか、「そろわない」。
共働き家庭の悪いところ。
洗濯など家事は、けっこう大雑把。
干された靴下は、たいがい
左右「ペア」にしてもらうことなく、
回収されたらそのまま、
適当に一つのカゴに放り込まれる。
入れるときはそれが楽だけれど、
いざ使うときになると、
左右がバラバラで見つからない。
もっというと、
洗濯自体、定期的にあまりせず、
洗濯物は洗面所にたまっていることが多い。
だから、いつも靴下探しは苦労する。
必要な時に見つからず、
靴下がいつも足りないので
結果、洋服屋に行って何度か買い足した。
・・・
あるとき、思い立ってその靴下や
保育園用のタオルが、ごちゃ混ぜになっている
カゴをようやく整理する気になった。
靴下用、大きいタオル用、
小さいタオル用と入れ物を分けて分類した。
そして、バラバラになっていた
靴下をペアにそろえてみたら・・・。
なんと、
靴下の数が30足を越えていた(汗)。
わが家には、靴下が足りないのではなくて、
「どこにあるのか、わからない」
だけだった。
足りない足りないと思っていたけれど、
同じ種類のものと、違う種類のものを分けて、
あるべきペアでまとめたら、
十分すぎるほど必要なものが
足りていたことが分かった。
・・・
この「分けて」「まとめる」というやり方は、
実は、傾聴にそっくりだなと思う。
・自分の感情と相手の感情は、違うものだとしっかり「分けて」理解する
・徒然なるままバラバラに話される会話の中から、事柄と気持ちを「分けて」聴きとる
・聴く場面と聴かない場面をしっかりを「分ける」ほうが集中して聴ける
・共感と同感をしっかり使い「分ける」
「分ける」からそこよくわかる。
そして、まとめる。
聴きとった言葉全体の中から、
・感情のワードだけに「まとめて」伝え返し要約をする。
そうすることで、
伝えたい主訴が明確になり、自己理解が進む。
整理整頓し終えたとき、いるものといらないものが
明確になったスッキリ感がわかる人は
きっと、傾聴力を身に着けた時、
似た感覚を味わうことができる。
傾聴は、話す人もスッキリするかもしれないけれど、
話し手がすっきり整理されていく姿を見て、
聴き手自身もスッキリしていく
ところに楽しみがある。
整理していく作業には、それなりに手間はかかる。
でも、その手間はあくまで物事が
クリアになっていくプロセスに過ぎないから、
期待感がある。
「聴く=我慢、修行」と間違って
とらえている人がたくさんいる。
その人は、靴下をそろえていくときの
手間の部分にしかフォーカスできていない人。
聴く人が聴きながらすっきりしていくのが、
本当の傾聴だと理解すれば、聴きがいが出てくるはず。
整理はされたけれども、
あまりに多すぎる30足の靴下を
眺めながらそう思った。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「分けて、まとめるプロセスを楽しもう」
混乱しているときに人は、
無駄なことをたくさんしているのでしょうね。
でも必要な部品は、外から入れなくても、
すでに自分の中にそろっているのかもしれません。
外ではなく、内側を見て整理しましょう。
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自分を知り、他人を知る。
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