心のリスクヘッジ

新しいことにチャレンジするときは、
心のリスクヘッジを先にしておくと、挫折しにくくなる。

出来ないことを出来るようにするために、

ノウハウを欲しがる人は多い。

そういう人たちは、講座や本で学ぶのだけれど、

その時は、頭でわかっても

たいていすぐやらなくなる。

いわゆる「三日坊主」になりやすい。

(経験がある人も多いでしょう)

なぜやめてしまうのか?

一言で言うなら、

「失敗への不安があるから」

に他ならない。

・・・

スポーツでも、勉強でも、仕事でも、習い事でも。

なにごとも、

新しいチャレンジし続けるために大切なことが一つある。

それは、

「失敗する前提でとりかかる」

こと。

いつでも失敗を予感して、

ビクビクして過ごせと言っているのではない。

やり始める前に失敗する前提に立ち、

失敗したときの対策を考えておけということ。

「次の一手をどうするか?」

まで決めてからチャレンジすれば、

不安や恐れは緩和される。

アドバイスするとき、多くの人がしてる失敗は、

うまくいきそうな方法だけ伝えて、

うまくいかなかった時の対処法を

具体的に伝えていないことだ。

人間が行動を躊躇する理由は、多きくわけて2つしかない。

(1)進むべき方向のイメージが見えない時

(2)悪いことが起きて困っているイメージ見えたとき

そして、あえて三つ目として

(1)と(2)を合わせたものを付け加える。

(3)悪いことが起きた時、進むべき方向のイメージが見えない時

特に、この③の状態のとき、

人は行動を止めてしまう。

逆を言えば、

次のようにすればいいということになる。

(A)良い将来のイメージが見えるように伝え、方法を伝える。
(B)あわせて、うまくできない可能性を伝え、具体的な対処法を1つでいいから伝える。

こうすることで(1)(2)(3)のすべてが網羅され、

アドバイスの価値が高まる。

上司、先輩、親、指導者の役割は、

本来これをすること。

ところが、

効果的でないアドバイザーたちは、

よいイメージと、そのための方法ばかり伝えて、

悪いことが起きることを想像させようとない。

具体的な対策も与えない。

プラスしか考えない、

「なんちゃってプラス思考」

で伝えてしまう。

ある意味、特攻隊的思想で危うい。

・・・

具体例を一つ上げる。

私が開催してる傾聴講座では、

沈黙が苦手な人が沈黙に慣れるための方法として

「沈黙ゲーム」

をお伝えしている。

非常に効果的な方法だけれど、

講座で習うのと現実違うので、

日常生活に戻れば、当然

沈黙ゲームをチャレンジするのを

躊躇する人が出てくると、

初めからとらえている。

1回、2回試したらすぐやめたとならないために、

沈黙ゲームにチャレンジしたときに、

最も起こりやすい、

「沈黙が苦手な人あるある」

の中から、本人たちもよく経験している

起こり得る悪い出来事(リスク)を先に伝える。

そして、悪いことが実際に起きたら、

次のワンアクションをどうするか?

ロールプレイ形式で対処法を

先に数回反復練習で体験しておく。

すると、

失敗したときのイメージがクリアになり、

失敗は「想定内」となる。

想定内なことが起きても人は慌てないから、

沈黙ゲームにも積極的に

チャレンジできるというわけだ。

部下、後輩、子供など、いろいろな人に対して

指導する立場にいる人も多いだろう。

そういう立場の人が、

なんちゃってプラス思考で失敗しないために

知っておいた方がいいのは、

「人間は正しいやり方だけ聞いても、チャレンジする意欲は沸いてこない」。

という事実。

チャレンジは常に失敗を伴うもの。

チャンレンジして、失敗したときの

次の一手までクリアな状態のとき、

人はようやくチャレンジする意欲が芽生える。

「とりあえず、やってみろ」

ではたいてい失敗するし、心に傷がつく。

心に傷がつけば、その後の人生で

類似のチャレンジはしにくくなる。

その積み重ねで、いまの

「躊躇する自分」は出来ているともいえる。

・・・

成功したときのイメージだけでなく、

失敗したときイメージまで

しっかりもたさせてあげよう。

そして、

それぞれに必ず精神論(心がけ)ではなく

具体的なアクションを一つ提案し、

出来れば事前に練習させてあげよう。

そうすれば、

安心してチャレンジしやするくなり、

失敗しても挫折しにくくなる。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「心のリスクヘッジをする」

本当に前向きなアドバイスとは、

うしろ向きな現実をしっかり向き合ったうえで

されるアドバイスのこと。

悪いことを考えないということほど、

無謀でマイナス思考なことはありません。

<お知らせ>

自分の中にあるマイナス面から

目をそらす癖がついている人ほど

他人を無理やりでもプラスに導きたくなるものです。

自分のマイナスを直視できる人ほど、

相手のマイナス面を本当の意味で

プラスに変えていく的確なアドバイスができます。

自分を見つめ、他人を見つめる傾聴法。

7月5日より15日の方が余裕があります。
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