やったことだけが経験

コツがわかっただけで出来る用の気分になってしまう。

そんな人が意外と多い気がする。

・・・

去年、蒸し暑くなり始める梅雨の時期に、

事務所のエアコン壊れた。

貸事務所のエアコンなので、不動産屋さん経由で

大家さんにいって、新しいものに交換してもらった。

やっぱり新しいものはいい!と喜んだ。

でも、大家さんもあまり経費はかけたくないのだろう。

そのエアコンには、最近あたりまえについている

冷房を切った後自動的に内部を乾燥させる

機能がついていなかった。

ストレートに言うと、少し安そうなものに交換された。

冷やす分には問題ないので、それだけでありがたい。

でも、それから何度も使っているうちに、

朝いちばん冷房のスイッチを入れた瞬間だけ、

カビ臭い用の異臭を放つようになってきた。

毎日使用後、乾燥させないのが原因に思えた。

お客さんが来る部屋なので、

これではまずいということで、

エアコンの清掃業者を呼んで掃除をしてもらうことにした。

・・・

加圧式噴霧器、水漏れ防止用のエアコンカバー、エアコン用洗剤。

作業員の姿をみながら、

道具と作業内容を観察して思った。

「これなら、俺にもできる!」

と。

そこで、作業中の作業員さんに

道具や作業方法について質問(取り調べ?)を始めた。

話しながらその場でAmazonで検索したら、

プロが使っているのとほぼ同じ

道具がそろうことが分かった。

しかも、全部そろえても、

今回依頼した作業費より

だいぶ安く済むことが分かった。

洗剤以外の道具は、一度買ってしまえば

基本ずっと使える。

作業が終わる前に、

すべて注文して自宅に届くようにした。

そして、後日、

自宅のエアコン4台を同じ方法で清掃した。

事前にコツを業者さんに聴いていたこともあり、

一度に4台も清掃すれば、慣れるのは簡単だった。

そして今年もつい先日、

1年ぶりにやってみたら、やっぱり

あっという間に洗うことができた。

・・・

傾聴でも、記憶法でも、ダイエットでも

講師の仕事をしていると、講座以外の場所

(たとえば、飲み会や立ち話中)

ふとしたことから、コツを尋ねられることがある。

そういう時は、

「企業秘密です」

などと言わずにできるだけ、

丁寧に教えてあげることにしている。

でも、丁寧に教えれば教えるほど、

よく返ってくる言葉がある。

その言葉とは、

「言うのは簡単ですけど、実際やるのは難しいですよね。」

その言葉を聴いた瞬間にガッカリする。

「この人は、コツを聴いたらできるようになると勘違いをしているのだろう」

と。

・・・

コツなんて聞いただけ、

できるようになるわけがない。

やってみてはじめて、コツが使えるかわかる。

それをコツを聞いた時点で「難しいですよね」とは・・・。

この人は何もやりたくないではないかと疑いたくなる。

コツは、そのことを実際にやった時に

初めて有効になる情報。

せっかくコツを知ったのに、それがきっかけで

「やらなく」なるのだとしたら、

その人の思考そのものがすでに失敗している。

実際に体を動かしてい「やった」ことだけが経験で、

「知った」だけのことは経験にならない。

知っただけで出来るようになるはずという勘違いが

「難しいですよね」

という言葉を生む。

やってもいないのに、コツが

難しいかどうかなんてわかるはずがない。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「知っただけより、やっただけ」

コツを「難しい」というための

道具に使うのをやめよう。

知っただけでできる気分になるのをやめよう。

実際に、行動としてやった時にだけ、

コツは経験として生きてくる。

知っただけのことは経験値ゼロ。

コツは、行動を止める言い訳としてではなく、

行動を促進させる道具として使おう。

<お知らせ>

知っただけではよくわからない、

聴き方のコツを知りたい方のために、

傾聴1日講座はあります。

7月5日、15日東京。

7月20日、22日大阪。
 ↓
http://bit.ly/2qvtDuo

<お知らせ2>

くり返し練習したい方には、

再受講制度がある

認定傾聴サポーター養成講座もあります。
 ↓
http://bit.ly/2l9QFok

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