うぬぼれと自責

食べることを我慢するダイエットは

いっとき減量して見えても、必ず失敗して終わる。

我慢は抑圧を生み、抑圧が続くと早かれ遅かれ、

脳のリバウンドを引き起こす。

結果的に、余計に食べてしまい

体重を増やすことになることがわかっている。

「我慢をしたら必ずダイエットは失敗する」

と分かっているのに、

その方法が正しいはずだと信じてしまった人は、

「よい結果が出なかったのは、自分の我慢が足りなかったからだ」

と自分を責める。

・・・

本を読んだ人の中にも自分を責める人がいる。

「せっかく本を読んだのに、内容を人に伝えようとするとなかなかうまく伝えることが出来ない。読んだ本なのだから、伝えられるはずなのに、記憶力が悪いんです、私」。

一冊の本は「12万」文字前後ある。

本を一回読んだくらいで、

内容を語れるくらい覚えられたら天才。

試しに、原稿用紙1枚、

たった400字の文章を誰かに書いてもらい、

一回読んで、どれだけ覚えられるか試してみるといい。

たいして覚えられはしない。

「400文字覚えられない人が、12万文字を覚えられなくてガッカリしている…」

何とも不思議な話。

冷静に考えれば、

出来ると思う方がおかしいと分かる。

・・・

「忙しいさ中、急に人から話しかけられると、ついイライラして、話がちゃんと聞けないんです、私」。

という人がいる。

心の準備ができてない状態で話しかけられて、

一瞬で相手のために聞く姿勢が

とれる方法があるなら、

私が教えて欲しいと思う。

こんな風に、

「出来るはずがないことを自分に期待して、それが出来なくて自分を責める」

人がいる。

自分をいったい何様だと思っているのだろうか?

・・・

メジャーリーガーのイチロー選手が、

休日に新宿の街を歩いていたとしよう。

その時、いきなり後ろから

誰かがボールを投げてきたら、

果たして打ち返すことが出来るだろうか???

出来るはずがない。

あるいは、

「おれはメジャーリーガーなのに・・・ダメなやつだ」

と、打てなかった自分を責めるだろうか???

責めはしない。

「できなくて当たり前。以上」

でおしまい。

こんな簡単な例をひとつ見れば、

出来るはずがないことが、出来なくて

自分を責める何た馬鹿らしいとすぐわかる。

・・・

ところが、プロ中のプロであるイチロー選手でさえ、

うまくできなくても自分を責めないのに、

いままで子育て経験がない

ルーキーお母さん、お父さんが

「私は子育てがうまくできない・・・」

と自分を責めたりする。

「責任感」というと聞こえはいいが、

責任感の裏にはもしかしたら、

「私はもっとスペシャルな人間であるはずだと」

いう非現実的な「うぬぼれ」が

入っていないだろうか。

うぬぼれは、自己卑下しているようでいて、

実は自分が上に立とうとしている。

あなたが自分を責めがちな人なら、

その責任感は、うぬぼれではないか?

一回考えてみよう。

出来るはずがないことは

出来なくて当然と、まず認めよう。

そこがスタート。

それが本当の意味で出来るということ。

春秋時代の中国の思想家、孔子の言葉。

「これを知るをこれを知ると為し、知らざることを知らずと為せ。是れ知るなり。」

できない自分を認めることこそが、

等身大の自分を愛するということ。

ありのままの自分を認めたいなら

何かをもっとできるように

なろうとする必要はない。

・我慢をしたらダイエットできなくて当然、以上。

・本を一回読んだくらいで、語れるわけがない、以上。

・傾聴を一回習ったくらいで、いつでも聞けるはずがない、以上。

・子育てを習ったことなどないのだから、うまくできなくて当たり前、以上。

非現実的に、初めから出来るはずがないことを自分に期待し、

それが出来なくて責めたりするのをやめるところから、

初めて現実的な課題が見えてくる。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「自分を責めて、うぬぼれない」

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