3~10歳の脳は耳と目の機能が発達し、
より多くの情報を知りたがる。
「なに?」
「なぜ?」
が増えてくる知的欲求を満たしたがる時期。
この時期に質問にたくさん答えてあげると、
その後の脳の発達に大きく影響を与えるらしい。
・・・
先日、6歳の息子と車で出かけた時のこと。
信号待ちをしている最中、
急に息子が質問をしてきた。
息子「とっきょぎじゅちゅって、何?」
私「とっきょぎじゅちゅ???」
最初、よくわからなかったけれど、
少し考えてみたら
「うーん・・・。ああ、『特許技術』ね」
質問の意図が分かった。
ところが、
質問の意図はわかっても、
6歳児がわかるように「特許」と「技術」を
説明する言い言葉が見当たらない。
下手に応えれば、質問が質問を呼び、
ドロ沼化してしまう。
瞬時に私の脳は「説明は困難」と判断。
「ムズカシイ言葉をよく知ってるね」
とほめたあと
「いまなんと説明していいかわからないから、小学生になったら教えてあげるよ。」
と先延ばしすることにした。
脳にどう影響するか知らないけれど、
適当に答えてゴマかすよりは、
出来ないと伝える方が、自分に誠実だと思った。
納得したかどうか知らないけれど、
息子は「うん」とだけうなづいた。
・・・
人生には、頭ではわかっているようでも、
誰かにそれを説明するのはムズカシイときがある。
ムズカシイ理由は2つ。
①わかっているようでいて、本当は自分でもよく理解できていないとき
②自分では深く理解できているが、相手の方にそれを理解できる土壌がないことが明らかなとき
まず、
「私は、何がわかっていて、何がわかっていないのか?」
自分のことをよくわかっていないと
人に伝えることはできない。
また、
せっかく伝えても、相手がそれを
しっかり受け止めてくれるという
安心感がないと話す気にならない。
・・・
子どもとの関係に問題を
抱えている親御さんはよくいう。
「うちの子は、親の気持ちがわかっていない。」
「子どもの気持ちがよくわからない。」
これを、前の2つに当てはめてみたらどうだろう?
「心配している」気持ちを伝えたいはずなのに、
心配しているといわず「しっかりしなさい!」と言えば、
子供には言った通り
「しっかりしなさい!」
が、ちゃんと伝わる。
「しっかりしなさい!」の中から
「心配しているよ」を察しろというのは
あまりにワガママだ。
人とコミュニケーションをとるには
2つの命題が存在する。
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命題1.わかって欲しい気持ちをストレートに伝えているか?
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「子どもの気持ちがよくわからない」というけれど、
「親には何も伝えたくないという気持ち」
も気持ち。
感情的に指示命令するのと、
感情(気持ち)を伝えるのは、まったく別のこと。
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命題2.「わかりたい」のか「わからせて欲しい」のかはっきりさせよう
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子供の気持ちをわかりたいといいながら、
実は、
「私を納得させて」欲しいだけなのではないか?
この2つの命題は相手がどうこう以前に、
まず自分から「自分の気持ち」に
気付いてからでないと、手の付けようがない。
自分の気持ちがよくわからないから、
人の気持ちもよくわからない。
他人に何かストレスとを感じた時は、
まず自分の中をよく観てみる。
これが基本。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「自分のことがわかるから、他人のことがわかる」
「いまはこの問いには、まだ答えようがない」と、
「分からないことが、分かる」ことも大事。
一番マズいのは、分かった「つもり」。
分かったつもりにならないためには、
常にいい意味で自分に対して
「ちゃんとわかっていないはずだ」
という疑いの目(客観的な視点)を
持っていること。
また、他人に対して
「何で?何で?」と相手を問い詰めるのは、
3~10歳児の脳の発達過程にいるのと
同じになってしまいます。
自分の満たされてない感情に気付きましょう。
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