心配は湧き出る

夏休み、小6の娘は家でずとゲームだけれど、

止める気もない。

自分が子供の頃、せっかく楽しく遊んでいるのに

「宿題やったの?」

なんて言われて、嫌な気分で何日も過ごしたことがある。

宿題なんて、どうせやらなきゃいけなくなればやるもの。

それまで幸せなまま放っておいて、

やらなければならなくなったら、

泣きベソでもかきながらやればいい。

夏休みに入る前、すでに

「早めに言わなければ、締め切り直前に言ってもお父さんは手伝わないから」

と娘には宣言してあるから、放ってある。

夏休みに限らず、

「宿題はやりたければやればいいし、やりたくなければやらなければいい」

という方針は一貫してブレない。

宿題のほうはどうでもいいのだけれど、

家でゴロゴロしている娘の姿のほうを見ると、

うらやましいようでもあり、

なにか時間を無駄にしているように見えて

そこが心配になってくる面が、確かにある。

・・・そう。

朝からゴロゴロしている娘を横目で見ながら家を出て、

6歳の息子を保育園に送り届けたあとの車の中で、

「心配している」

のではなく

「心配になっている」

自分がいることに気がついた。

・・・

つぎの瞬間、むかしどこかで見た

「あなたのことを心配している」

といっていた、知人の顔が思い浮かんだ。

そして思った。

人間「心配する」ことはできないよな・・・

と。

「心配」はしたくて出来るものではない。

心配は「自然になってしまう」モノではないだろうか。

心配の感情が何かのきっかけで、

自然と「湧き出て」しまうものではないだろうか。

「心配している」といっている人は、

あたかも意思をもって心配を「提供」しているように言うけれど、

それはもしかして、気持ちのまやかしではないだろうか。

自分の中に湧き出てしまった心配を処理できず、

他人に責任を押し付けているのではなかろうか。

「心配している」と相手に伝えることの

裏にある本当の意味は、

「私が不安でしょうがない」

「あなた、私を安心させてよ」

ではないだろうか。

・・・

そういえば、むかし大雨が降った時、

実家の母から電話がかかって来て

言われて困ったことがある。

わが家は一軒家で、丘の頂上近くにあり、

裏山は土の斜面になっている。

大雨警報が出て、それを心配した母が、

「あなた家の裏庭、崩れしない?」

と電話をしてきて、回答に困った。

がけ崩れするかどうか私が知る由もない。

「がけ崩れするかしないか言われてもわからない。」

そう突っぱねると

「心配して電話しているのに・・・」

とガッカリされて困惑した。

母の心配をこちらにぶつけられても、

がけ崩れにするかどうかはわからない。

逆に、もともとこちらはがけ崩れなんてしていなかったのに、

母の心配をいわれてしまったことで、

かえってこちらまでがけ崩れやしないかと

心配になってきた。

「心配」を伝えることは、

一見、親切のような顔をして、

心配の輪を広げるだけの効果しかなかった。

そん時も、いかにうちの裏山の崖は低いかと、

いかにそれほど雨が多く振っていないか

母を安心させるために労を費やした。

やっぱり「心配している」の意味は、

「私を安心させて欲しい」でしかない。

・・・

でも私たちは人間なので、

心配に「なる」ときは当然ある。

では心配はどう取り扱ったらいいのだろう。

せめて、心配の伝染を防ぐために、

「心配している」と相手のための

ような言い方だけはやめてないか。

そうではなくて、

「心配になっている」と自分の感情として

素直に伝えることにしないか。

心配になっている気持ちには正直に、

でも、心配を伝染させないように「私事(わたくしごと)」でとめておく。

それが、みんなにとってハッピーな

心配との付き合い方のように思う。

人は、相手を思やっているフリをして、

自分の不安を解消させようとしたり、

心配の輪を伝染させてしまうことがある生き物ですね。

心配はするものではなく、湧き出るもの。

自然となってしまうもの。

まず、それを認めよう。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「不安も喜びも、感情を持つのは自分の自由。自分の責任」

いいも悪いもなく、自分の感情を所有できると

いいも悪いもなく、他人が自分とは違う感情を

持つことも認めらえるようになります。

自分を認められた分だけ、

他人も認められるのです。

まず、自分を認めよう。

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