15時のランチからの記憶



思い出したい記憶も、思い出したくない記憶も、何かを見た瞬間に思い出される問いことはよくあることだろう。

ある日、遅めのランチをとろうと、

ファミレスに入った。

時刻は14時30分をすぎている。

でも、看板をみると

「ランチメニュー15時まで!」

と書いてある。

それを見て、とても嬉しくなった。

異常なくらいに・・・。

心のどこかで

「ランチタイムは14時まで」

と思っている節が、わたしにはある。

それにはある理由があった。

・・・

コンビニの営業(SV)時代、

食べ物では、悲しい思いをしてきた。

特にランチでは。

赴任先が栃木の田舎だったこともあるが、

14時を過ぎると、ランチタイムが

たいてい終了した。

あるいは、

営業すら終わってしまう店もある。

仕事が押して、14時を過ぎてしまうと

食べたかったランチメニューが食べられない。

20代だった私は、ふところ事情もあり、

安くておいしい食べ物に、どん欲だった。

だから、ランチメニューが食べられないと

大人心に悲しく思うことが何度もあった。

そういう小さな不幸というものは、

仕事が面白いうちは、別に気にならない。

でも、

仕事自体がだんだん面白くなくなってくると、

ボディブローのように効いてくる。

いやな仕事でもして14時を過ぎようものなら、

「俺はこの仕事をしていると、ランチもろくに食べられないのか・・・」

「俺の人生って何だろう・・・」

と、たかがランチが思い通り食べられなかっただけで、

自分の人生があわれのような、

自分を拒否されたような気分になった。

だから、

「ランチタイム15:00まで!」

と書いてあるのを見た瞬間、

悲壮感ただよっていた、

ランチが食べられなかった時の自分

の記憶と感情が同時に蘇ってきて

異常に嬉しく感じた。

・・・

人の記憶というものは、

どこに残ってるか、よくわからない。

(側頭葉とは言われているけれど…)

いつ出てくるかもわからない。

でも、忘れてしまったわけでもない。

どこかにしまい込んであるけれど、

どこにあるかも、どうやって思い出すのかも

よくわからない。

それが記憶。

でも、何かのきっかけで確かに

思い出されることがある。

そして、記憶が思い出されるときは、

必ず感情とセットでよみがえってくる。

その事実について、自分の中を

よく観察してみたらわかったことがある。

それは、

記憶がよみがえったから、

感情もよみがえったのではないということ。

逆。

何かを見た瞬間に、感情がさきに動いて、

感情がもととなり記憶が

よみがえってきたのだ。

順番は間違いなく、

(1)いま何かを見る
 ↓
(2)何かの感情に働きかけがある
 ↓
(3)過去の記憶が思い出させる

感情が先で、思い出される記憶があと。

感情が記憶を引っ張り出すフック(誘い水)となって、

過去を思い出している。

どちらにしても、

記憶と感情はいつもワンセット。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「感情が動くほど、よく記憶が思い出される」

たった650円のランチが、

こんなにもおいしく、ありがたく

食べられるなんて、なんて幸せなんだろう。

いい出来事がたくさんあるから幸せなのではない。

日々のなにげない生活も、

あたりまえではないことばかりだと気づけば、

きっと24時間、幸せだらけなのだ。

あとは、幸せを見つけられるかどうかは、

自分の心の問題です。

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