焦らない大人になるためのレッスン

「焦り」という感情は自信がない人によく起きる。

「自信がない」とはどういうことかというと

「自分への過度な期待を持っている」という意味。

焦る人の特徴は、

自分の能力はそれほど高くないにも関わらず、

自分の能力以上に、短時間に、よい成果を上げるべきだ

と潜在意識で思っているから焦る。

つまり、自分はもっと「出来る人間だ」と思っている。

そう思っていない人は、出来なくても焦らない。

私の周りにも、焦らない人はたくさんいる。

そういう人の多くは見栄を張らない。

出来る人間のふりをしない。

学歴や地位に関わらず、

出来ないことを人に聴いたり、

素直にお願いしたりする。

なので、

出来ないことを受け入れている人の方が、

はたから見て、出来る人に見えたりする。

本当は出来ない人間なのに、その

「出来ない自分であることを、信じていない」

という意味で「自信」がない人は焦る。

もっと自分は出来るはずの人間だという

非現実的な理想と現実とのギャップが、

無意識の中で、おごりとなって焦りにつながる。

・・・

話は変わる。

小学生のころ思い描いていた

「大人像」はどんな姿だろうか?

人それぞれ違うと思う。

私は、大人というのは、

年を重ねオジサンになるけれど、

特別な勉強をし、能力を身につけて、

お金も稼ぐし社会に役立つ人間になる。

あるいは、

人のため社会のためを率先して考えて行動する、

だてにハゲていない。

そんなすごい人が大人だと思っていた。

どういう道筋をたどれば

そううすごい大人になるのかはわからないけれど、

「大人になれば、自分もすごい人間になっているに違いない」

漠然と思っていて、

大人になるのが楽しみでもあった。

・・・

ところが、

実際に自分が年を重ねるにつれて、

それは幻想であった気づくことになる。

それでも、30歳くらいまでは、

社会でもまだ若手と呼ばれ、

まだまだ伸びしろがあると楽観視していた。

ところが

35歳を過ぎた頃から、うすうす気づき始め、

40歳を超えて確信したのは

「大人になっても、中身は一生子どものまま」

という事実。

もちろん、世の中には立派な大人になる人もいる。

でも、子供のころから立派な子もいるから、

やはり「大人だから」というわけでもない。

大人になっても

「基本部分はこのまま一生変わりそうにない」

ということがわかった。

子どもの頃「すごい人」に見えた大人たちも、

きっと内心では、すごくない自分に気付いていたに違いない。

・・・

すると、大人になって目指すものは、

もしかしたら、すごい人間になることをではなくて、

すごくない自分を受け入れることなのかもしれない。

超人を目指すのをやめ、

普通である自分を受け入れることこそが

「成長」なのかもしれないと価値観が変わった。

基本部分は変わらないけれど、

子どもと大人の違いをあえて挙げるなら

「経験の長さと深さ」しかない。

100の成果を一気に作り出せる自分を目指して、

結局、焦って大した成果を残せなかった自分をみて、

また焦るよりも、

1の成果を喜んで、蓄えていった方が、

使える成果がきっと残る。

蓄えられる時間の長さは、

子供は大人に勝てない。

つまり、

すごくない大人でもいいと思いながら、

いま目の前の生活の中から蓄えていくのが

大人になるレッスンではないだろうか。

焦らない大人になるためのレッスンには

どんなものがあるか勝手に考えてみた。

<焦らない大人になるためのレッスン>

1.ひとつの成果は、ゼロよりもかなり価値があると認める

2.大人になったからといって成長しないという事実を心底から受け入れる

3.積み重ねはウソをつかないと信じる

4.命の危険がない限り、いまの自分の生活や社会にそれなりに役立っていることはやり続ける

5.どうせ続けるなあら同じ世界にいる1段、2段上の人に接してマネをする。そういう人を本気で見つける

6.いま足りているかどうかで考えるのではなく、それを続けてきた人生と、やらなかった人生で0.1%でも変化があるなら、続けてきた人生のほうを良しとする

7.焦ったほうが成功しやすいのか、焦らないほうが成功しやすいのか、冷静な時に考えてみる

・・・ほかにもいろいろありそうですが、

とりあえずこの程度で。

この7つすら私が出来ているわけでもないですだけれど、

完ぺきにできなくても一つでも、

少しずつでもいいやと思って続ければ

必ずやらなかった人生よりも

1年後、5年後、10年後に変化があるに違いない。

あとはいまそれを始めるかどうか。

・・・

人は、いまが足りないと思うと

そこから逃げ出したくなる。

でも、実際は現実は厳しいものだから、

現実の厳しさに向き合うのが怖くて、

「逃げるために、足りない物を探している」

のかもしれない。

足りないから逃げるのか?

逃げたいから足りない物を探すのか?

焦るという状態を作ることで、

自分に、よりダメな烙印を押しやすくする

口実を与えることは間違いななさそうだ。

自分の中にある「焦り」の根源が何か?

よく見てみよう。

いま目の前の現実から逃げるということは、

いまここにいる現実的の自分から

目を背けるということと同じ。

自分から目を背けて、自信をつけようなどということが

出来ないことくらいは、誰にでも想像できる。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「焦った時こそ、足りない自分を許し、認める」

改善、向上させようとしたら、

足りなさ加減がよりクリアに強化されて、

挫折の近道になってしまいます。

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