問題をさがそう


努力しなければいけないことの量が多いことよりも、

何に努力すればいいかわからない状態のほうが、脳にとってはストレスがかかる。

9月と10月に国家資格の

キャリアコンサルタント(キャリコン)の

試験対策講座を開催した。

そこには、

11月に受講する人が多く集まった。

仕事持ちの人ばかり。

仕事と試験勉強を両立。

みんなきっと、疲労や

緊張の中しているにちがいない。

お疲れさまです。

この講座の受講者は全員

記憶法の受講者ばかり。

でも、「記憶力があがる」ことと

「試験勉強がうまく進む」ことは

似ているようでいて、違う。

試験に受かるためには、

単語などの記憶力が上がっただけではダメ。

その試験の特性を知り、試験ににあった

効率的な勉強の進め方がある。

例えば論述試験なら、

覚えた知識をもとにして、

文章を書く力を上げなければいけないけれど、

選択肢の試験なら、

完全に暗記しなくても、

選べる程度に覚えていればいい。

試験の内容により、覚える広さと深さも変わる。

では、

試験勉強の進め方までわかったら

スイスイ勉強化が進むだけかというと

それも簡単にはいかない。

絶対的な量をこなさないといけないのは変わらない。

仮に、いままのでやり方だと

100の努力が必要だったとする。

学習法を知ることで50になったとしても

その人自身の現在の力が20しかなければ、

結局、自分の能力の限界を超えて

努力が必要になることに変わりはない。

登山の初心者に、

「富士山に登るか?」

「エベレストに昇るか?」

選ばせるのは、結局、酷な話。

それでも、5倍の努力(10÷20)が

2.5倍の努力(50÷20)にななら、

ありがたいといえばありがたいけれど、

やはり苦労は発生する。

・・・

学習に限らず、仕事でも

スポーツでも、習い事でも

「正しいやり方を知る」ということは

大きな視点で見れば

確かに楽になること。

でも、目の前に見えるだけの世界で考えると、

楽になるというよりは

何に苦労すればいいか明確になることで、

「安心する」

ということではないでしょうか。

人はいつも「問題をなくそう」と努力をする。

でも、問題があることを毛嫌いするあまり、

本当は問題はたくさん残っているのに、

問題から目をそらして

「問題をないフリ」

をしたりすることもある。

あるものをないことにしたら、

心に悪い。

あるいは、問題そのものの量が多く複雑で

全体像を理解しきるのができないということもある。

問題の全体がわからないと、

脳はやはりストレスを感じる。

モヤモヤして、心のエネルギーは下がる。

本当に問題をなくしたいなら、

その前段階として、

「問題をクリアに直視する」

ことが必要。

自分が「何に苦労すればいいか」クリアに理解すれば、

努力のしどところがわかり、

心のエネルギーはあがっていく。

本当に問題をなくしたい(減らしたい)なら

いまは少ししかない(あるいは曖昧にしか理解できていない問題)を、

しっかり理解してもっと

「クリアな問題を増やす」

のがおススメ。

漠然とした問題を減らし、

クリアな問題を増やせば、意欲がわいてくる。

・・・

努力せず、いきなり楽に問題を減

らしたい人には残念なお知らせだが

クリアな問題を増やす段階を飛ばして、

いきなり楽できることばかり考えていると

結果的に不安が増し、解決できない

問題がされに増えることになる。

漠然とした問題を抱えながら

日々過ごしたくないなら

クリアな問題をたくさん

見つけながら過ごすことをおススメしたい。

・・・

そのことに関連しそうなことを、

傾聴の祖、C.ロジャーズはこう言っている。

・人間は、自己成長力を持っている

・問題を解決するのは本人だ

私自身、自分自身のことも含めて、長年の経験から、

クリアな問題を増やしていきさえすれば、

自然と成長しようという意欲がわいてくるし

クリアな問題が目の前にあれば、

人は必ず解決したくなることを知っている。

「自分にとって何があいまいで、何がクリアなのか?」

自分の中でしっかり分けていく作業。

それこそが「自己理解」。

だとすると、傾聴を志す人は

いきなり問題をなくそうとする人よりも

自分の中にあるあいまいな問題を直視し、

「クリアな問題を増やそう」

とするくらいの人のほうが向いているでしょう。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「問題を、抱えられる人になる」

問題であっても、クリアな問題であれば、

自分の手の中で、手玉に取ることができるようになるのです。

モヤモヤしたよくわからない物体は、

取り扱うことはできません。

問題は逃げず、むしろ探しにいきましょう。

・・・

キャリコン試験受験の皆さんは、きっと

努力のしどころを心得たうえで

必死に勉強されていることでしょう。

空(くう)を切るような努力をしないですむことは

幸せなことです。

<お知らせ>

自分の心がクリアにわかる人が、

他の人の心もクリアにわかる人。

自分を知り、他の人の気持ちを理解する

傾聴1日講座は、次回

11月8日開催です。

11月23、24日は福岡でもやります。
 ↓
http://bit.ly/2qvtDuo

<お知らせ2>

今年最後の記憶術講座は、12月2~3日。

次回、2018年2月にキャリコン試験を受ける人に最適な

キャリコン対策講座は、記憶術の翌週、12月10日にやります。
 ↓
http://bit.ly/2hBL8Fi

 

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