話を聞き過ぎたら感情的に巻き込まれないか?
「話を聞き過ぎたら感情的に巻き込まれませんかか?」
「相手から『もらわない』ですか?」
と訊かれることがよくあります。
お答えすると、
「最近はあまりない」
です。
感情的に巻き込まれたり、
相手の感情をもらってしまうことを
「感情の癒着」
と表現したりします。
自分の中に触れられると痛い話題があるとき、
相手の話を聴きながら、
こちらの心が反応してしまい(固まってしまい)
しんどくなる状態のことです。
たとえば、
・自分の母親と仲が悪いカウンセラーが、母子の問題のカウンセリングをすると、どうしても母親の態度に感情的になり、子供寄りの発言が増える。
・小さな子供を持つ母親カウンセラーが、ニュースで子供が巻き込まれてしまった事故のニュースを見るのが大変心苦しくなり、一緒に泣いてしまう。
・父親から「~すべき」と厳しく育てられた人がカウンセラーになろうとしても、会場を受け止めるより先につい「~すべき」とアドバイスをしたくなってしまいとめられない。
支援をする人にとって、
耳にした話に触発されて動いて(固まって)しまう、
心のフィルターは何なのか?
日頃からよく確認しておくことはとても大切です。
私の場合、
カウンセラーになってから数年間は
親子関係の話をちゃんと聴くのが苦手でした。
自分の中で消化しきれていない親子関係があったからです。
いま2人の子供ができてからは、
小さな子供が苦労をしている話はとても心が痛みます。
自分が抱えてきた親子関係の問題の穴埋めをしたいとか、
子供たちの笑顔を守りたとか。
これらはどちらとも、
カウンセラーをするうえでのエネルギーとなりますが、
そのとき気をつけなければいけないことがあります。
それは自分のフィルターに触れるような話題が来たときに、
聴き手自身が「感情的」になってしまったら、
癒着し、もう支援はできません。
聴き手自身が感じたことは否定せず、
感情的に聴くのではなく、
感情を誠実に聴いてやりとりをする
これが傾聴(カウンセリング)の練習です。
だから、
自分の心をちゃんと受け止められないと、
人の話はちゃんと聴けないんですね。
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