近道をしたつもりが遠回りになっている、
そんなことがあるかもしれません。
毎朝使う、駅前のバイク駐輪場。
定期利用の人は
3か月単位で更新すればいい。
でも、たまにしか使わない一時利用の人は、
毎回、入り口の券売機で
利用チケットを買って入る。
もちろん私は定期利用。
・・・
ある日、
自分のバイクを
駐輪場に停めていた最中の出来事。
一台のスクーターが駐輪場に入ってきた。
どうやら、一時利用の人らしい。
券売機の前で止まった。
牛めしやラーメン屋によくあるような
縦置き型の券売機。
個人的には、バイクを降りないと
ボタンが押しづらいと思う。
でもその人は、バイクを降りず、
両足でバイクを挟んだまま、
小銭を投入口に入れようとした。
バイクは重いし、ちょっと体勢に無理がある。
こちらはこちらの準備のため、
目をそらしたら、
「ガシャー~ン!!!」
大きな音がした。
見ると先ほどのバイクが倒れている。
人はそのまま立っている。
(だから言わんこっちゃない)
実際には相手に何も言っていないのに、
心の中でつぶやいたのを理由に、
一人、心の中であきれて見せた。
見ると、バイクのサイドミラーが
メキっと、曲がってれていた。
(高くついたね)
また心の中でつぶやいた。
・・・
外からみれば、足で一生懸命踏ん張って
バイクを挟みながら券を買おうとする方が、
非効率で危険とわかる。
降りたほうが、奇跡的な速さで
通過することは出来なくても、
危険なくそこそこの速さで通過できたはず。
その人が、いつもそうしていたのか?
たまたま今日だけだったのかは知らない。
でも、慣れているようには見えなかった。
・・・
「ちょっとここは、ショートカットして
最短で行けそうな方法でやってみよう」
と思うことは、誰でもときどきはある。
ちょっとした賭けがうまくいって、
やった!正解だった!と
嬉しくなった経験も、きっとある。
でも、
急いでいるときというのは、正確さに欠ける。
いつもと違うことをすると、
思わぬ落とし穴もあったりする。
先日、私もあった。
いつもの通勤路が何かの理由で
あり得ないくらい混んでいた。
右折したいところが出来そうにない。
自分だけ先に行ってやろうと思って、
ちょっと遠回りだけれど、たいして変わらない
もう一つ先の道を右折した。
そこまではうまくいったけれど、
次のT字路がメチャ込みしていて、
結局、もっと時間がかかってしまった。
「こんな風になるなら、おうちゃくずに
普通にやっておけばよかったな・・・」
と反省した。
・・・
ショートカットしたつもりが、
結局もっと時間かかる、手間かかる。
あるいは、予期しない悪いことが起きて
台無しになってしまう。
そんな経験はないでしょうか?
「急がば回れ」
といいますが、もしかしてその道は、
回るんじゃなくて、そもそもそれが
いい道だっただけかもしれません。
安定した、誰でもその通り進めば
間違いがない(少ない)道なのに、
ただそれを面倒くさがっているだけかもしれません。
「急いでいるときほど、常道を行く」
ですかね。
・・・
バイクを倒してしまった人は
はじめからバイクを降りていれば、
余計な時間も必ず、バイクのミラーも
失わなくて済んだでしょう。
ミラーが折れているのに、
まだ券も変えておらず
バイクも倒れたまま。
どっちを先にするか、
おろおろしている人を遠目に横目に見ながら
申し訳ないけれど、自分も遅刻しそうなので、
駅に向かったのでした。
「最近自分は、大切なプロセスを飛ばして、
ショートカットしようと、してやしないか???」
ショートカットはうまくいくと快感だけれど、
意外と遠回りになっていることも多いかも。
わが身を振り返って、身調べしながら・・・。
■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)