「答えはどこにあるか?」
心理カウンセラーの私なら、きっと
「自分の中にある!」
といいそうな気がするでしょう。
でも、そうとも言えない体験をしました。
・・・
中1になった娘は少し前から、
数学がちんぷんかんぷんになりました。
分数がまったくわからないのです。
小学校まで算数は得意な方でしたが、
家ではまったく勉強しないので、
仕方ないですね。
誰に似たのか・・・。
(↑間違いなくわたし似です(笑))
先日、「困っていることない?」と声をかけたら、
娘「数学のドリルの宿題がたまっている」
と。
見てみると、30ページほど手つかず放置。
春からほとんど、やってないなぁという感じです。
その時点ですでに、深夜0時を越えていたのですが、
仕方ないので、一旦クリアしようと、
2時間かけて私が一人で黙々と処理したのでした。
でも、それも一時しのぎ。
これからどうしたものかな・・・
と、困ってしまいまして。
もちろん、
数学が出来るだけがいい人生じゃないけど、
まだ中学はじまったばかりの1年生。
あと2年間ちんぷんかんぷんで進むのは
本人もつらかろうと思うし、
不安にかられたのでした。
でも、案外本人は気楽なものでして。
「授業は退屈でも苦痛というほどでもない」
というし、一時お休みしている塾も
もう少ししたら再開したいというので、
とりあえずそのままでいいやと
いうことにしたのでした。
娘は絵が相当うまいので、
そっちを続けていればいいかなと。
今後どうなるかわからないけれど
好きな道で人生切り開けばいいかなと。
それが1か月くらい前の話です。
・・・
そしてきのう。
家に帰ると珍しく、
娘から話しかけて来まして。
娘「今日1日で数学のドリル、15ページくらい進んだぁ~!」
というのです。
私「だって、ちんぷんかんぷんだったじゃん。どうやって?」
と訊くと、なんと
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娘「答えを見て!」
(ドリルの裏についている)
と、悪びれる様子もなく、ニコニコです。
私「そりゃ、答え写せばできるだろ」
と可もなく不可もなく、という気持ちで答えると、
娘「いやいや、わかるところは自分でやって。わからないところだけ、答え書き写してたら、だいたいかわかっちゃった。」
それを聴いたとき、思いました。
「勉強が理解できるようになるプロセスは、人それぞれ違うんだな」
と。
さらに、娘が続けます。
娘「わからないところが、どこかわかった!」
先ほどのニコニコは、ドリルが
たくさん進んだニコニコというよりは
スッキリ理解できた喜びだったんですね。
私は中学時代、分数で引っかからなかったので、
わからない人の気持ちはわかりません。
算数は理解できて、初めて解ける勉強です。
ただ答えを書き写していていたら
意味がないと思っていました。
脳みそをまったく通さず
ただ見たまま、手を動かす作業だけなら、
理解は進まないでしょう。
(そういうカンニングを私も若いころたくさんしまいた(汗))
でも、
一旦、脳みそを通してから、
わからないところだけ書き写していくと、
それはそれで、勉強になることもあるんですね。
・・・
最初の問いに戻ります。
答えはどこにあるか???
「答えはドリルの一番後ろにある!」
これが正解です(笑)
でも、
数学がちんぷんかんぷんだったところから、
それでも「宿題をやろう!」と
思えたのはなぜでしょうか?
「書き写してでも進めよう!」
という意欲は、どこから来たのでしょうか?
それはやはり、自分の状況や、
友人たちの様子を見ながら
自分に必要なものは自分で決めて行こうという
心の働き以外の何物でもありません。
そういう意味でとらえると、
ドリルの答えは一番後ろに書いてあっても
人生の答えはやはり自分の中にある。
そう確信したのでした。
(結局そういうことです(笑))
・・・
夜にもかかわらず、そのあと娘は
友達に電話をはじめました。
そして、
娘「どうして、これこうなるの?」
と質問をはじめたのです。
数学が得意な友達なのでしょう。
友達にも感謝でありますが、
ちゃんとわからないことをきける娘も、
偉いと思ったのでした。
娘の姿からいろいろなことを、
学ぶことができました。
1.わらかないことが何か?をわかる大切さ
2.わからないなら人には訊く素直さ
3.人生の答えは、やはり自分の中にしかない
そして・・・、
4.ドリルの答えは最後のページと、友達の頭の中にある!(笑)
自分では答えはわからなくても、
一番最後の「4番」だけ知っていれば
人生は前に進むのでした。
「要領がいい」。
これも立派な頭の良さですね。
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