きのうのBLOGで、数学がちんぷんかんぷんになった中1の娘が
「わからないところがわかった!」
と、すっきりしていたと書きました。
(昨日のBLOG:答えは意外なところにある!)
勉強に限らず何事も、できるようになるために一番大切なこと。
それは、
「出来ない自分をしっかり認める」
ことですね。
多くの人は出来ないことを「恥ずかしい」と感じます。
恥ずかしさとはどこから来るかというと、
人との比較から出てくる感情です。
自分は誰かに比べて、ちゃんとできていないのではないか?
そう思うと恥ずかしくなります。
すると人は「恥ずかしくない自分」になろうと思います。
その方法は3つあります。
1.努力
恥ずかしくない実力を身につける努力をはじめる
2.抑圧
出来ているフリをする。あるいはそのことについて考えないようにする
3.否定
対象物を否定し、やる必要がないことを主張する
・・・思い当たることはありますか?
必要なことをする努力すればいいのですが
多くの人はそうはせず、「抑圧」か「否定」をします。
その理由は、簡単で出来なかったらどうしようという
コンプレックスがあるからです。
もっといえば、
過去のできなかった恥ずかしい体験にから作り上げられた
プライドがあるからです。
コンプレックスもプライドも根っこは同じで、
人と自分を比べるところから生まれます。
誰でも一度や二度トライするだけで
思うようにできるようにはなりません。
もしパットできる人がいるとしたら、
その人は、それ以前にできない時期を経験し乗り越えてきた人でしょう。
でも人は、コンプレックスが強い人は、ちょっとチャレンジしただけで、
すぐにできるようになりたくて仕方ありません。
「出来ない自分」と出会うのが怖いのです。
「出来ない自分」を見つめることから逃げると、努力をしなくなるので
余計できない自分が強化されます。
そしてさらに自信を無くしていくという、
負のスパイラルに入っていくのです。
・・・
もし何かできるようになりたいなら、最初に一番大切なのは
「出来ない自分を責めないで許すこと」。
失敗する自分・・・、出来ない自分・・・、足りない自分・・・、
自分に対していい悪い思考で見ない。
すると、
「本当にこれ分からないや!」
「私はここが絶対にわかっていない!」
という風に、出来ない自分を見つめられるようになります。
そして、出来ない「自分」ではなくて、出来ない「事実」だけを認める。
自分と事実をしっかり切り分けて、出来ない事実だけに注目すると
出来ることが増えていきます(努力したくなるので)。
・・・
カウンセリングもまったく同じです
「何かいい答え(らしきもの)を与えよう」としすぎる
カウンセラーはうまくいきません。
なぜなら、そこには
「私はカウンセラーなんだから、ちゃんと提案できないといけない」
という、カウンセラー様になろうとする
自分に対する非現実的な期待があるからです。
先ほどと同様、理想の誰かと自分を比較しているのです。
そして、足りない自分ではダメだと思うから緊張したり焦るのです。
そういうカウンセラーがもしいるとしたら、それは自己肯定感が低い、
プライドが高い人でしょう。
自分をよく見せたいという無意識の欲求がある限り
たいしたカウンセリングは出来ません。
「私には、すごい提案などできない。他人の人生に対して、
たいして役にはたたない。でも、傍にいて理解すること、
一緒に悩むこはできる。目の前の相談者がそれを望むなら・・・」。
これぐらいが、ちょうどいいのではないでしょうか。
何もできないし、何もちゃんとわかっていないと確信をする。
そのできない自分を否定せず安心している。
出来ないこと、わからないことに対して、自分を否定せず
ちゃんと向き合っているとあるとき急に
「出来た!」「わかった!」がやってきたりします。
誰かと自分を比較さえしなければ、
「出来ない」「わからない」が最高に素晴らしいのです。
いかがでしょうか?
これをお読みいただいているあなたは
わかったふりをしたことはありませんか?
出来ないからと言って対象物の方を
否定、非難して自分から逃げていませんか?
きっとそれはすべてコンプレックスから来るものです。
まず自分の中のコンプレックスに気づきみとめること。
そうしたら次に、そんな自分を許しましょう。
そうすればすべては楽に出来るようなります。
<予告>
来春から現在開校している傾聴サポーター養成講座とは別に
私(岩松正史)が実際に行っているカウンセリングや
コンサルティングに使っている手法をお伝えするための、
新しい講座がスタートします。
スキルだけでなく、スキルを使うカウンセラー自身の心も
一緒に整え成長していくためのプログラムです。
知識、技術、そしてマインド面すべてから
「安心してカウンセリングが出来る自分づくり」
を目的とした講座です。
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ご興味ある方はときどきこちらのBLOGや
メルマガをチェックしてください。
※問い合わせをいただいてもまだ何もお答えできません。
少々お待ちください。
■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)