いつもありがとうございます。
ニトリ製の軽くて割れない鏡をクローゼットに貼って毎朝見ている、岩松正史です。
傾聴練習している人の中に、
「主訴がわからず、どう関わっていいか困ってしまいます」
という人たくさんいます。
そして、
多くの場合、次のような行動をとります。
・的外れな質問をする
・多弁になり聴けなくなる
・思考停止し、何となくあいづちしているだけになる
モヤモヤしてセッションを
終えることになるのです。
そして
主訴が聴きとれず
関われなくなってしまった自分に
「私ダメだね」
「未熟だね」
と自分に烙印を押しダメ出しをします。
私も昔しそうでした。
フリーズもしていました。(笑)
でも今は違います。
「主訴がわからない時こそチャンス!」
と心底思います。
・・・
傾聴は確かに
「相手の感情の鏡になること」
です。
鏡だからこそ、相手の感情のワードを
そのままくり返すこともします。
でも、
「鏡」にはもう一つ違う、
もっと大事な側面があります。
それは
「相手の感情が、自分の心に映し出される」
のです。
そこが腑に落ちていれば、
「困った時こそチャンス!」
と思えます。
・・・
話を聴いている最中に
どう接していいか困った感覚を持ったなら
こう考えてみてはいかがでしょうか?
あなたが「困っている」感覚と、
クライエントが抱えている問題に対して「困っている」感覚は
「非常に近い物だ」
と。
・かける言葉が見つからない
・深いとろろに触りに行けない恐怖を感じる
・八方ふさがりの感じ、言葉を失う
・自分の無力感を感じる
そのあなた感じている感覚は、
クライエント自身が自分が抱えている問題に対して
感じている感覚と同じか、
非常に似ているものです。
少なくとも、
「当たらずとも遠からず」
なのです。
だから、
クライエントの主訴がわからない
苦しさを感じているなら
クライエントも自身が抱えている(はずの)
問題の主訴についてわからず
苦しんでいるのです。
カウンセラーが困ったり、
苦しさを感じることはいけないことではなく、
相手を理解するうえで
「最高のチャンス」
です。
クライエントへの接し方に困り苦しくなったら
その苦しみの中に身を置き、
じっくりと感じて、味わいましょう。
相手とちゃんと関わりたいなら
苦しむ自分を否定したり、拒否したりして
逃げないことです。
自分の感情を否定すればするほど、
クライエントとの心の距離が開きます。
「相手の中に自分が映り、自分の中に相手が映る」。
お互いが鏡で心の映しあいっこをしているのです。
せっかく「苦しくなれた」のですから、
その感情をもとに相手に接すれば
きっといいカウンセリングになります。
上手に絶望できるカウンセラーは
上手にクライエントを支えることもできます。
主訴がわからず困った時こそ、
クライエントの苦しみの理解に近づくチャンスです!
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<<編集後記>>
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