何度も同じ話をする

いつもありがとうございます。
ナスに呼びとめられた、岩松正史です。

いまから10年ほど前、
知り合いの外科医の先生が開催する
勉強会の事務局として企画運営を
4年ほどやっていました。

その先生は、がんの専門家として
30年ほど治療をしてきた方だったのですが、
わたしが出会ったときには手術はやめていて

「命とは何か」
「生きるとは何か」

と、少し哲学的な話をされることで
人気の先生でした。

毎月開催される勉強会の事務局をしていて
あることがずっと気になっていまして。

それは、

毎回、同じ話しかしないことです。

けっきょく毎回結論は同じで

「病気は治そうとしたら治らない。生き方をが治ると、病気も治る(ことがある)」

けっこういい値段がする勉強会だったのですが、
毎回結論が同じにもかかわらず
毎回来るお客さんが必ずいまして。

「なんでなんだろう?」と不思議に思っていました。

そんな私の疑問を察したのかどうかわかりませんが、
ある日、講座終了後先生が私にこういいました。

「毎回、同じ話だからいいんだよ」。

同じ話を聞いているから
だんだん自分の中に風に落ちてくる。

話している方も、同じ話をしているうちに
より自分の中の理解が深まったり
新しい発見が出てきたりする。

だから、

同じ話をするからこそ意味があるんだと。

当時の私は、まだこの先生は
話すネタがないだけなんじゃないかと
疑っていた節がありましたが(笑)

傾聴を16年つづけているうちに
たしかにそういう面があると
思うようになりました。

気づいている方もいらっしゃると思いますが、
わたしのYoutubeやこのBLOGも
だいたいいつも結論はいつも同じです。

「聴く人が自分の心の声を傾聴出来た分だけ、人の心の声も傾聴できるようになる。」

現在、当協会(日本傾聴能力開発協会)の
認定傾聴サポーターの方は
200人強います。

その中で長くご縁が続いている方というのは
わたしが毎回伝えているこのメッセージに
共感を覚えてくださっている方たちです。

同じことを言いつづけているからこそ
深いところでつながることが出来ています。

いかがでしょうか?

これをお読みいただいているあなたは
相手から同じ話を何度もくり返されて
いやになってしまった経験はないでしょうか?

認知症の方の中にも
同じ話をくり返す方がいます。

同じ話をやめてもらえない(やめさせたい)。

そう思うと苦痛でしょう。

でも、

「同じ話すのには、きっと深いわけがある」

そう思えれば、聴けば聴くほど
その方の深いところを知る
きっかけに出来ることがあります。

同じ話だからこそ、意味があるのです。

<お知らせ>
心の意味を聴きとれる傾聴力を身につけるなら
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<<編集後記>>

きのうは講師の大センパイで
49刷と大人気の英単語記憶本
「刷り単」の著者、吉野さんと
ランチをご一緒しました。
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同じ街に住んでいるので
ときどき声をかけあって食事やお茶をして
情報交換をさせていただいています。

吉野さんはさまざまな分野の
お知り合いがたくさんいる方なので、
とても頼りになる兄貴であります。

きのは中華料理を食べに行きまして。

そうしたら、メニューの写真の中にある
「ナスと豚肉の炒め物」
が私に「食べて♪」と語りかけてきまして(笑)

そういえば最近ナスを食べてないと思い
迷わず注文したのでありました。

何かの物体から呼び止められた気がする。

そんな経験はないですか???

東京地方は快晴。

今日もいい一日をお過ごしください!


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■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)

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