「くり返し」が正確にできると、シビアな相談を受けやすくなる実例

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いつもありがとうございます。
ほぼ冬眠状態の、岩松正史です。

言葉には心がよく現れていて、
心は言葉によく含まれています。

だから、

正確に理解されないと、
「わかってもらえた」と
感じることはできません。

あまり話す機会はありませんが、
企業や学校から依頼を受けて、
社員・職員の方の定期面談を
継続的に行っています。

そのとき、

リアルな悩みの相談だからこそ、
とても役に立つのが「くり返し」のスキル
と、その応用です。

傾聴でよく強調される「くり返し」は、
気持ちのワードを言いかえずに
そのままくり返す行為ですが、

わたし自身は、
次の3つのくり返しを得意としています。

(1)気持ちのくり返し
(2)事柄のくり返し
(3)ニュアンスがズレないくり返し

人が発する言葉の表現は、
その人独自の心(フェルトセンス)が
選ばせているものです。

言葉には心がよく現れるため、
絶対に言いかえてはいけない
場面があるのは、いうまでもありません。

また、

事実関係を表す「事柄」を聴き間違えると、
すべての前提条件が
狂ってしまいます。

事柄は間違えないよう正確に理解し、
くり返せなければ、信用を失います。

そして、

もっとも大事(ゴールともいえます)が、
気持ちと事柄を含めた全体として、
訴えられているニュアンスを
正確に理解し、くり返すことです。

事柄と気持ちの両方がズレておらず、
その組み合わせによる
「全体として伝わってほしいニュアンス」が
理解されていると感じたとき、

人は、
「この人は、しっかりわかってくれている」
と感じます。

事柄と気持ち、どちらかがズレれば
違和感を覚えるし、

全体のニュアンスがズレると、
「わかってもらえていない」ことが
明確に伝わってしまいます。

前置きが長くなりましたが、
以前、ある企業さんに
定期面談に行ったときのことです。

社員さんから、
直接の上司ではなく、
もう一つ上の上司の方へ、

現状抱えている問題と
気持について5点伝えてほしいと
頼まれたことがありました。

その際、次のように進めました。

(ステップ1)
1項目ずつ語られた内容を
聴くごとに復唱し、内容と
ニュアンスにズレがないかを確認

(ステップ2)
5項目すべてを聴き終えたところで、
実際にわたしが上司に報告する想定で、

「5つ全体を伝えるので、
 内容とニュアンスに
 ズレがないか確認してください」

と伝え、

アウトプットして
ズレや漏れがないかを確認。

そして、

このとき特に重要視したのが、
5項目の内容が正確に伝わることだけでなく、

それが上司に
「どのように伝わってほしいか」
「どのようにふるまってほしいか」

といった、
5項目には直接含まれていない
伝わり方のニュアンスや、

とってほしい行動、
とってほしくない行動です。

そこで、

「現状は知っておいてほしいけれど、
 状況が悪くなったら
 自分から相談に行くので、
 それまでは特に何もしないでほしい」

という意図を正確に上司に報告するていでで
わたしが言葉にしてみて、

ニュアンスにズレがないかを
確認してもらいました。

このように、
事柄、気持ち、ニュアンス、
すべてを正確にくり返すことで、

クライエントは安心して
取次役を任せてくれます。

そして、

上司の方に報告した際、
今度は上司から、

「このあと部下に会うのですが、
 わたしは、どのように
 ふるまえばよいでしょうか?」

と尋ねられました。

そのときのわたしはすでに
相談者の望んでいる内容と
ニュアンスを正確に理解していたので

「本人が相談に行くまでは
 何もしないでほしい、ということなので、
 『報告をカウンセラーから受けた』
 という事実だけを伝えてあげてください」

と、

事実もニュアンスも歪めることなく、
上司をサポートすることができました。

仕事など、
正確さが求められる場面ほど、

3つのうちどれか一つでもズレてしまうと
本当の信頼を得ることができなくなるので、
すべてを、くり返せるように練習しましょう。

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<編集後記>

急に寒くなりましたよね。

日中の最高気温が10度くらいまでしか
あがらない底冷えする日がキライです。

冬眠したい気分です。

あと1週間ちょっとで年末休みですが、
そのまま、春まで寝ていたい・・・。

今日もいい一日をお過ごしください!

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