共感したいなら「距離をとる」こと

今日は昨日の続きです

>>きのうの投稿
http://goo.gl/eNfxI9

「距離をとる」というのは

決して悪いことばかりでもないなと

思った体験から気づいたことについてです。
・・・

傾聴では相手の話を

「共感して聴きましょう」

といいます。

共感とは何かざっくり説明しますと、

「あなたは、そう感じてるですね」

と、相手が思っていること、

感じていることを分かる

あるいは分かろうとすることであります。

聴き手である自分がどう思うかではなく、

相手が感じていることを分かるのが

共感的な理解です。

ところが、

この共感的理解は

2つの点でよく誤解されます。

ひとつは、

「共に」「感じる」という字面から

「相手と同じになることではないか?」

と思われてしまうことです。

共感は相手が感じている感覚を

共有しようと試みることなのですが、

同じになろうとすると、

当然まったく同じにはならないので、

聴き手が苦しくなります。

一緒になるのではなく、

相手を認めるのが共感です。

2つ目は、

相手を認めようとするときの言い方、

「あなたそう感じてるのですね」

と、言うことが共感だと誤解されていることです。

当然、見かけだけ真似してみても

そこに心がこもっていなければ

引いた感じ、あるいは冷たく感じてしまいます。

「まず相手から感じる」

が先で、言い方があと。

共感するにはまず

相手の気持ちが分かる部分が

できるまで丁寧に聴きます。

そして、

聴き手自身の心に中に

「あー、この方は本当にそう感じているんだなぁ」

とまず感じることが前提なのです。

そして本当に聴き手がそう感じた時に、

自分の主観で

「私はそれでいいと思うよ!」

と、「私」を主語にするのではなく、

「あなたは・・・・」

と「あなた」を主語にした伝え方をします。

感じてから伝えるときの伝え方がスキルなのであって、

そういう言い方がいいか悪いかという話ではありません。

だから聴き手の心が動いていないのに、

言い方だけマネしたら冷たくなるのは当然です。

傾聴は言い方の練習ではなくて、

聴き手の感受性とその

やり取りの仕方の訓練なのであります。

でも

「あなたはそう感じるんだね」

と、いう言い方だけでも

確かに相手と一定の距離を保つことができる気もします。
(寄り添えるかどうかは別として)

さきほどのように共感は

字面からの相手と同じになることと

勘違いされていますが実はそれは

「共感」ではなく「同感」です。

共感は相手の感情と自分の感情を

同じにするのではなく

むしろ

「明確に分ける」

という作業がとても大切です。

これを伝えると驚かれることが多々あります。

でも相手の感情に巻き込まれてしまったら

寄り添うことなどできないのでやはり

明確に分けることが大切なのです。

そういう意味では冷たくならないように

距離をとるのは大切です。

ちゃんと分けられると自分が

安心できる陣地が確保できるから

巻き込まれる心配がなくなります。

巻き込まれずに安心して

戻れる(いる)場所があるからこそ、

助けに行くのも本気になれるのです。

もし攻撃されたり巻き込まれたり

こちらに不安があったら

他人の心配をしてる場合では

なくなってしまうでしょう。

きのうの投稿に書いた

子供たちとの距離感の話でも分かるように、
http://goo.gl/eNfxI9

離れてみたからこそ分かる世界があります。

共感したいならしっかり相手の感情と

自分の感情を分けることが大切です。

・・・

「自分」という漢字は「みずから」を「わける」

と、書きますね。

そして、

当然、自分と相手をしっかり分けるためには

自分の感情が何で、相手の感情が何かを

いつも明確に仕分けできていないとできません。

もし誰かに共感をもって支援をしたいなら、

自分の感情が何かをいつも

確認していないとできないのです。

・共感とは、同感とはまったく違うこと

・共感とは「あなたは~」という言い方ではないこと

・共感とは、人と自分をしっかり分けること

このあたりのことが理解されれば、

社会の中に聴き上手が増えるでしょう。

これをお読みのあなたには

「自分」があるでしょうか?

<おしらせ>
他人と自分の感情のちがいを理解する。
傾聴1日講座は、
12月16日と19日の二回開催です。
 ↓
http://goo.gl/zYy1Hs

logo1

自分の心の声を聴き、人の心を聴く
・ 傾聴1日講座(基礎) /毎月開催中

脳と心を鍛える無料メール講座
・ 傾聴のつぼ入門編
・ 記憶のつぼ入門編

岩松正史のアクティブ・ブレイン関係のセミナー

・ 初心者のための記憶術
・ アクティブ・ダイエット
・ アウトプット読書法
・ 夢実現講座

著書「聴く力の強化書」 /2刷 自由国民社

聴き手育成プログラム(企業向け)

メルマガ「毎日2分!傾聴三昧」

PAGE TOP