先日、5歳の息子の遠足用に
お弁当を作ってもたせました。
特に今回うれしかったのは、
「お弁当になんでも入れられる」
ようになったことです。
今まではまだ幼いということで、
お弁当はたとえばおにぎりとか
「手でもてる物」。
に限定されていました。
それが学年が上がって今回から
箸とフォークが伝えるため、
なんでも入れてよくなったのです。
10歳の娘が生まれた時からずっと
出張などを除けば基本的にお弁当は
すべて作りつづけてきました。
「箸が使えるか使えないか?」
こんな小さな変化一つでも、
家にいる時間が少ない分、
お弁当作りを通じて子供の成長を
見守るのが楽しみの一つであります。
・・・
その日の夜、帰宅してさっそく息子に
「お弁当どうだった?」
と訊いたら、
「おいしかった!全部食べたよぉ!」
と言ってもらえてうれしかったです。
でもそのあと息子が一言付け加えまして。
「でもね。一つだけまずかったから食べなかった。」
(…全部食べてないじゃん(汗))
でものそれを言われたとき
頭の中にパッと、ひとつおかずが思い浮かびました。
「ナス」
でした。
前日の夜にナスの煮物を作っていたのですが、
火にかけていることを忘れて、
しばらく放置していたんです。
そうしたら、気づいた時には
なみなみあった水分が全部飛び、
シワシワに縮んでしまいまして(汗)。
食べられないくらいマズかったら
入れるのはやめようと思ったのですが、
食べてみたら味が濃いだけでギリギリいけるかなと思い
お弁当に入れたのでした。
息子はそれをマズくて残したのでした。
「マズイ」という言葉はストレートな表現ではありますが、
正直そのとき、言ってくれてうれしかったですね。
もし相手が大人だったら、
もしまずくても正直に言ってくれないような気がします。
「味どうでした?」と聞いた時に
「全部おいしくいただきました」
というのが礼儀なのはわかりますが、
本当の感想を知りたくても
言ってもらえないのは残念な気もします。
ストレートな表現が許されるのは、
純粋な子供だから角が立たないというのもあります。
でも本当は、子供大人を問わず、
正直思うことを伝えるのは必要だなと思うのです。
相手を傷つけたくないから
あえて言わないという人もいるかもしれません。
でもそれはその人の中で
「伝える=傷つける」
とくっついてしまっているから
出来ないのではないでしょうか?
「伝えても傷つかない」
もあるかもしれないし、
もしかしたら相手が傷ついても
伝えなければいけないということもあるかもしれません。
そして私は思うのです。
「相手を傷つけたくない」
思いの先にあるのはもしかしたら
「自分が傷つきたくない」
ではないかと。
相手を傷つけたと思うことで
自分が傷つくから言えない。
そんなこともある気がします。
・・・
息子がまずかったと悪びれずに言えて、
いわれた私も傷つかないのは、
ただ息子が幼なくて
相手が傷つくかどうかが判断できないだけでなく、
それを言っても
「息子自身が傷つかないから」
サラッといえるのだと思うのです。
つまり人は、
相手に配慮しているようでいて、
実は自分を守っているのではないでしょうか。
そんな風に思うと、
「人のため」は「自分のため」と
同じことなのだろうと思うのです。
だとすると、
「相手に好かれたい」
「相手から嫌われたくない」
という人がいますが、
その人は実は、
「自分から嫌われたくない人」
とも言えますし、
もうちょっとはっきり言えば
「自分を嫌っている人」
ともいえるわけです。
そういう人はきっと
相手から好かれる方法を探すよりも、
自分から好かれる方法を探したほうが
人間関係はきっとうまくいくのではないでしょうか?
さて、あなたなら、
弁当のまずさをどのように表現できたら、
自分から丸を出してもらえそうですか?
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「『人から好かれたい』は『自分から好かれたい』と同じ」
自分から好かれる自分でありたいですね。
・・・
息子がニコニコ笑いながら「まずい」と言えるのは、
自分を受け入れているからなんだと思うと
ちょっとうれしくなります。
<お知らせ>
人に何かを伝えるには、
自分が何を伝えたいかが
わかっていないと伝えられませんよね。
「話し上手は、自分の心の声の聞上手」
でもあるというわけです。
思いをちゃんと伝えたいなら、
まず自分の心の声の傾聴から
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