「フルって」ても許せる人、許せない人

玄関で靴を下駄箱から出そうとして時に、

中に入っていた、昨年買った

「カブトムシの餌用(ゼリー)」が落ちてきました。

その落ちてきたゼリーを見た5歳の息子が言いました。

息子「これフルってる?」

私「フルってるってなぁに?」

息子「う~ん・・・。(もう一度)これフルってる?」

私「(わからないなぁ・・・)」

息子「これ、カブトムシが食べたら、フルってて、お腹いたくなる???」

私「ああ・・・、『古くなっている』って意味ね。」

息子「うん!!!」

私「たぶん大丈夫なんじゃないかなぁ。」

・・・

未熟な言葉遣いがなんともかわいいと同時に、

「過去形」まで使おうとできるまで

成長したわが子を微笑ましく感じたのでした。

でももし同じ間違いを大人、

たとえば20歳くらいの子が

言ったとしたらどう思うでしょうか?

おそらく、間違いを指摘して、

直したくなるのではないでしょうか?

「子供と大人では同じことをしても、対応が変わる。」

この違いは何かと考えてみると

小さい子どもには

「未熟で当たり前」

と思っていて、

大人に近づくにしたがって

「より完璧でなければならない」

と思うから自分の価値観とギャップがあるときに、

許せなくなり、言いたくなるのではないでしょうか。

そして

「何歳まで、何が未熟でも許せるか?」

は、その人によって変わりますね。

子どもを一日でも早く優秀な成績に

育てたいと思っている親なら、

小学生にもなれば、

試験の結果が悪いのは許せなくなるでしょうが、

子どもは生きていればそれだけで十分と思う親なら、

試験の成績が悪くても、

特に気にならないでしょう。

対象は子どもでも、部下でも、

「未熟な人に腹を立てる人」

には、

2つの意識のフィルターがあるのがわかります。

一つは、

「この年齢であれば、ここまで出来るべきだ」

という「べき思考」。

もう一つは、

「子ども(部下)が未熟=自分が未熟」

と同義語になっている「自分に対する劣等感」。

自分一人の中にある劣等感なら、

表に出さないよう隠しきることが出来るかもしれません。

でも、必死に隠し目を背けたい欠点を

他人は自由に表現するので

相手(子、部下)の未熟な姿の中に、

自分の未熟さを見せつけらるので、

心が痛くなり、腹を立てたくなります。

「自分は立派な親でなければならない」

「立派な上司でなければならない」

というラベルを張っている人ほど

腹を立てやすくなるというわけです。

逆を言うと、

自分に等身大の期待をして、

できない自分を認められる人ほど

人間関係はやわらかくなるといえます。

自分に優しい人ほど、

相手にも優しくなれるのです。

それを「甘やかし」と呼んでしまえば

よけい自分も苦しくなり、

相手も苦しくさせてしまうことになります。

コミュニケーション力とは、

そもそも相手に何をするかではなく、

自分をどう思うかで決まります。

そして、

自分のあり方を見つめるのがツラいから

つい、他人に目を向けて

解決策を探そうと思ってしまうのも

人の心の自然な流れですね。

心は自分だけのもの。

そんな自分に気づき、自分を楽にしてあげましょう。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「自分に気づき、自分が楽になることから始める」

かくいう私も

5年程前まで、傾聴を教えているにもかかわらず

まったく上手に聴けていない自分を責めていました。

それが今では、

上手に聴けない自分を受け入れられたことで、

結果的に、他の人のお役に立てる機会が

増えてきたと感じています。

それ以来、

それまで目くじらを立てて、

聴けない人を責めていたのもとまり、

「聴けない人を責める」機械が減りました。

人は自分を責めるように、

他人を責めるのです。

・・・

息子にポロっと

「大丈夫なんじゃないかなぁ」

と、言ってしまったせいで、

今度、家の裏山に、カブトムシ取に

行かされることになってしまいました(汗)。

軽率な発言をしてしまった自分を

ちょっと責めてます(苦笑)。

<お知らせ>

自分の未熟さを受け入れられるようになった分だけ、

他人の未熟さにも腹を立てずに聴けるようになる。

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