数週間前、体調が悪くもないのに
急に声がでなくなりまして。
風邪のようにのどの痛みもないし、
具体的にどこが悪い感じもないのに
とにかく思うように声が出なかったんですね。
うまく伝わるかわかりませんが、
イメージで言うと
穴が大きく空いた風船に、
ずっと空気を送り込むような・・・。
スカスカ抜けていってしまうようでいて、
手ごたえ(口ごたえ?)が全くないわけです。
自分の体なのに、
自分の体ではないような感じがして、
しばらくモヤモヤ気持ちが悪かったです。
そんなある日、
久しぶりに整体を受けに行きまして。
いつもお世話になっている先生に
体をほぐしてもらいながら、
何気なくその声が出にくい話をしてしたら、
「座って息をしてみて」と言われ、
施術台に座って深く息をして見せました。
そうしたら、
「その息の仕方では、肺に空気が入ってこない」
と(汗)。
「肺に空気がはいっていないなら、とっくに死んじゃってるんじゃないかな???」
とにわかに怪しみながら話のつづきを聞いてみると
私の場合、
普段している呼吸がすでに
腹式呼吸っぽくなっていて、
いわゆる丹田(お腹)が膨らんで、
肺が十分に膨らんでいないと。
だから声が思うように
出ないのではないかとということでした。
なので、
同じ腹式呼吸をするのでも、
いったん肺に空気を入れて(胸式呼吸)から、
おなかに卸していく感じにするといいと言われまして。
整体師さんの中には、
息の仕方までわかる人がいるんだと、
妙に感心しながら聞いておりました。
そういう、
感覚的な話は理解が早いほうなので
早速その日から、実際に心がけるようにしております。
しばらく続けてみて気づいたのは、
たしかに普段から腹式呼吸をしていることが
多かったということであります。
集中力が必要なパソコン仕事をしているときも、
講演前の緊張をほぐときも、
講師として研修をしている最中も、
胸ではなくておなかに空気を入れる習慣がありましたね。
ダイエット講座をするときも、
講座内でおなか周りをやせさせる
腹式の呼吸法をお伝えしたりしていまして・・・。
いつのころからからか
「腹式呼吸=善いこと」
という思いが強くなりすぎて、
腹式呼吸ばかりして胸式呼吸でいい場面でも、
腹式になっていたようです。
今でも意識しないと胸に空気を入れるより、
複式のほうが楽であります。
楽にできることだけが、
正しいやり方とは限らないとは限らないんだなと
それが一番の気づきでした。
いまは、
肺を意識した呼吸も使い分けできるよう、
練習をしている最中であります。
それだけが原因だったかわかりませんが、
声はもう普通に出ています。
・・・
そういえば、「傾聴」で話を聞くときも、
息の使い方が違うとうまく聞けないことがあります。
たとえば
うなずき、相槌をしながら話を聞くときに
「しっかり聞かねば」と思って緊張していたり、
「その考え方は間違ってるんじゃないかな?」
と心の中で反論を抱えながら聞いていると
いつのまにか相手との間の呼吸が乱れて、
聞いている姿勢がちゃんと伝わらなかったりします。
傾聴では主に言葉を大切にしながら人とかかわっていきますが、
言葉を発する前の息がすでに相手に伝わっていたりします。
息が乱れている状態で、
いくら傾聴のスキルを上手に使おうとしても、
うまくいかないこともよくあるんですよね。
・・・
いかがでしょうか?
これをお読みいただいているあなたは
自分の息づかいいを気にしたことがありますか?
息の使い方が浅ければ、
疲れていたり、緊張していたりしているのかもしれません。
体や心の状態が息にあらわれているともいえますし、
息から整えることで、逆に体や心の状態を
ある程度、整えることもできたりしますね。
何かに息詰まったときは、
やり方を考えて整理するだけでなく、
息づかいから整えてみてもいいかもしれません。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「言葉だけでなく、息づかいも相手に伝わっている。」
<お知らせ>
今週の土曜日はいよいよ、
私にとって先生であり友人の、
呼吸法で有名な倉橋達也先生とコラボ講演会です。
傾聴と呼吸法には共通点も多いですし、
いまから楽しみでワクワクします。
申し込みは間もなく締め切りです。
↓
http://goo.gl/WBIYHW
・ 傾聴1日講座(基礎) /毎月開催中
■脳と心を鍛える無料メール講座
・ 傾聴のつぼ入門編
・ 記憶のつぼ入門編
■岩松正史のアクティブ・ブレイン関係のセミナー
・ 初心者のための記憶術
・ アクティブ・ダイエット
・ アウトプット読書法
・ 夢実現講座
■著書「聴く力の強化書」 /2刷 自由国民社