よく「比較は良くない」といいますよね?
それって本当でしょうか?
個人的には比較できるかこそいいことが
たくさんあるよなと思うのであります。
・5年前までろくに仕事ができなかったのに、それに比べていまでは満足できる仕事ができていることがうれしい。
・社会人になりたてだった時より給料が増えている今が嬉しい。
・子供の靴を買いに行ったとき、生まれたときは10センチしかなかったわが子の足のサイズが、22.5cmとかなり大きくなり、昔と比較すると成長をしみじみ感じる。
・カラオケに行ったとき、無理しても出なかった高音域が、昔と比べて今は余裕で出るようになって、歌うのがより楽しくなった(笑)。
比較するからこそ感じられる喜びがあります。
一般的に言うとこんなこともあるかもしれません。
・他の受験生と比べていい点数をとれたから、希望の学校に行くことができた。
・前から習っている習いごとが、以前と比べてダイブできるようになったと感じる。
・昔食べられなかったシイタケが、いまは普通に食べられるようになり好き嫌いが減った。
人や過去の自分と比較して
多かれ少なかれ、誰にでもあるのではないでしょうか?
他人と自分をまったく比較しないで
生きている人なんていません。
「何かと比較したくなる」
これは自然の心であります。
では「比べるのは良くない」とか
「人と比べるのは良くない」
とはどういう意味なのでしょうか?
それは、きっとこういうことです。
「過去の自分や、他の人と自分を比べて何かが足りなかいと思ったとき『いまの自分はダメでたりない人間だ』と思うのは良くない」
という長い文章を簡略化して
「比較するのは良くない」
と言っているだけではないでしょうか。
・・・
脳は複雑なもの、長ったるいものがキライです。
言葉が短くなるとそれだけ分かりやすくなります。
でもその理解は実は浅い理解です。
わかりやすくなる代わりに、
ザックリとボンヤリと、
なんとなくの雰囲気だけが伝わるかわりに、
本質が損なわれてしまうということも
同時に起きてしまいます。
では、
そんな時はどうしたらよいでしょうか?
次の2つの問いを自分の中で立ててみるといいかもしれません。。
1.「なぜ」という問い
2.「それがすべてか?(例外はないか?)」という問い
例えば、
「なぜ、比較するのは悪いのか?」
→「人と自分、自分と他人を比較することで、自分を責めたり、他人を他人を責めることになるから。」
「比較すると、自分や他人を必ず責めることになるか?」
→「足りないものを比較するとなるが、比較して足りているものを確認すると、責めるることはなくむしろ喜びになることもある。」
→「不良品の製品が出たときは、悪い商品と改良版の新し商品を比較することで、改善具合が確認できるなど比較したからこそできる良い面もある。」
「では、比較することは悪いことなのか?」
→「悪いこともあれば、よいこともある。」
このように、2つの問いかけを入り口として、
雰囲気だけで理解してるあいまいなことの
本質をクリアにしていくことができます。
また補足ですが、
この「なぜ」もよくないという定説がありますが、
他人に多用すると問い詰めた感が
出るからよくないといわれますが、
自分の中で使うのは全く問題がありません。
いかがでしょうか?
これをお読みいただいているあなたは
みんなが使っている言葉を、
なんとなく根拠はないけれど信じてる
ということはないでしょうか?
たとえば、
「うつ病の人は励ましてはいけない」
「子供の言うことは、否定せず全部受け入れましょう」
「傾聴するときは、自分のことは話してはいけない」
・・・
たくさん一面的な迷信が世の中には存在ますね。
迷信は誰かが信じさせようとしているというより、
多くは何となく自分の方から
信じてしまっているだけのことです。
何かを信じることは大切です。
でも、信じている根拠を自分の中に持っていることは、
信じること以上にもっと大切ですね。
わけもわからず信じているということは、
「わかっていない自分がわからない」
ということですから、
自分のことがわかっていないともいえます。
要するに、
誰かが言った言葉を理解しているということは
自分を理解していることと同じなのでありますな。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「ちゃんと何か(誰か)を理解したいなら、ちゃんと自分を理解しよう」
そのためには、
比較するというのは決して悪いことではありません。
迷信に縛られず生きたいものですね。
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