お客さんとの約束がない日は、
自宅で仕事をする日も多いのです。
でも、どうも自宅だと
家事が気になったり、
仕事でも、アイディアを出したいのに、
処理しないといけないものが目についたりして
なかなか集中力に欠くときがあります。
そんなときは、その日の気分により、
いくつかキープしてある、
地元の喫茶店にいきます。
・・・
先日、午前中に東京の用事をすませてから
チェーン店の喫茶店で仕事をしようと
行ったときのこと。
会計を済ませようとしたら、
レジの女性から声をかけられまして。
「●●(息子)ちゃんの、おとうさんですか?」
目をやると、仕事用の制服を着ていたので
パッと見ではわかりませんでしたが、
保育園の同級生のママでした。
いつも保育園でしか顔を合わせないママは、
ここで働いてるんだぁ・・・と、
なぜかちょっと嬉しくなりました。
何がうれしいかといいますと、
私には昔から
「地元願望」
という、ちょっと変わった願望がありまして。
地元願望とは、名前の通り
「地元が欲しい!」という願望です(笑)。
いままで人生の中で大小あわせて12回
「引っ越し」をしました。
一番長くいた場所が小2の途中から、
高校卒業までいた長野県の茅野市の約10年。
2番目に長いのが、今の住まいですが、
それもでまだ5年です。
その間に、実家も長野から
もといた東京に戻りまして。
私にはいわゆる、思い出の詰まった
実家や地元というものがありません。
学生時代の友達の多くは長野でしたが、
実家がないので、旅行でもない限り、
もう行くこともありませんし・・・。
地方に出張に行ったときなど、
地元に根差して仕事をされている方に会うと、
知り合いもたくさんいて、
自分の街を自分たちで作っている感じがして、
とてもいいなと、うらやましく思ったりします。
「地元が欲しいなぁ」
という憧れが、大人になるほど
湧き上がってくるのでした。
なので、喫茶店で保育園のママであったときは、
なんとなくいま住んでいる場所が、
地元になってきているような気がして、
くすぐったいような・・・、
なんだか嬉しい気分になったのでした。
・・・
その日の夜、仕事を終えて
家に帰ると妻から
「きょう、どこいたの?」
と突然訊かれまして。
正直に、東京に行ったあと地元で
仕事していたと伝えたら、
「ふぅーん」となんだか浮かない返事。
その日は「外にでる」と妻に伝えていたので、
「もしかして、喫茶店で仕事している姿を見たのかな?」
なんて思ったりしまして。
でも、私がいた喫茶店と妻の通勤路は
まったく別の方向なので、
それも考えにくいです。
その時、ふと喫茶店で出会った
保育園ママの顔が頭の中に浮かんできました。
「もしかして・・・」。
考えてみたら、先ほどあったママは
夕方になったら保育園に
子供を迎えに行きますよね。
あくまで想像ですが、
そこで妻と偶然会って、
悪気なく私が店に来たことを
伝えたのかもしれません。
そういえば今日、保育園で何かの
説明会があると言っていたような・・・。
地元がないので地元が欲しいと
思ってばかりいましたけれど、
隣の芝は青く見える。
それってないいいとこどりの
ない物ねだりなのかもしれませんね。
喫茶店で仕事をすること自体に
やましいことは何もないのですが、
いちいち一つ一つ行動を
説明しなければいけなくなれば面倒ですし、
地元に知り合いが増えると、
いろいろしがらみも増えそうだということに
やっと感づいたのでありました。
その日以来、地元を歩いていると
べつに悪いことをしているわけでもないの
いままでにない微妙な緊張感を
感じるのでした。
「地元がない」というのも
それはそれで、よさがあったんですね。
・・・
人はすぐにない物ねだりをしますけれども、
「ないがゆえに助かっていること」
もあるんですね。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「それが『ない』ことで、得られているものは何か?」
そんな視点ももてると、
人生というのは、より生きやすく
なるのかもしれません。
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