心理の罠

最近、保険会社に転職した大学時代の友人が、

突然、仕事のメールを送って来た。

友人「岩松ガン保険って何才位に入った?」

元来、その友人は、仕事関係のメールなど

送ってくる柄ではない。

文章からもどこか違和感を感じる。

直感的に思った。

「なにかある・・・」。

という、前提でとらえてみることにした。

そこで、

質問の本当の趣旨は何か?

それを知るために、試しに来たーメールに対して

何の疑いもなく「普通」に返信したら

どんな文章になるか?

頭の中で作文してみた。

たぶん、こういう文章になるだろう。

「××歳のときに、●●生命に入った」。

ここで気が付いた。

こういう質問のされ方をすると、

きっと無意識に、いま入っている

保険会社名をつけて返信しそうな気がする・・・。

友人からのメールの背後に、

彼の意志だけではない、何かの影を感じた。

おそらく、営業術のノウハウ本に

書かれていることでも実験しているか

先輩社員からされたアドバイスを試しているのだろう。

そう仮定することにした。

私はめでたく実験台に選ばれたと推測した。

気心知れた友人のお遊びなので、別に悪い気もしない。

せっかくなので、

積極的に罠(だと勝手に思う)に

はまってみることにした。

「覚えてないなぁ。5年くらい前に●●生命に入り直したんじゃなかったかなあ。いま新しいのに入ると何か特になる?」

すると、すぐ返信がした。

友人「それ前も入ってたっていうこと?」

なるほど・・・、

(過去の保険会社履歴も、そう訊けば集められるか・・・)

「うーん、見ないと思い出せない・・・。入ってなくて▲▲生命だけだったような気も。」

すると、すぐ返信が来た。

友人「参考になりました。今入っても何とも言えない。いくら払ってるかどんな保障かにもよるし。」

ここでやり取りは終わった。

初めから友人は何かを売る気も、勧める気もなかった。

私の推測は当たらずとも、

遠からずだっと確信した。

目的は別にあり、私からの返信で、

彼の目的が達成できたのだろうということも。

心の中で思った。

「家族もいるし、早く新しい職場に慣れてたくさん稼ぎなよ!」

と。

そして、しばらくして

いつかまた友人と会ったとき、

このブログをみせて、

種明かしをして問い詰めてやろうと(笑)。

・・・

表向きはAについて質問しているようで、

実はBを知りたい。

一つの回答をするときに、人は無意識のうちに

Aに付随する関連したBという情報も与えているのだ。

この手の心理を利用した会話術は、山ほどあるだろう。

よく脳みそは全体の5%しか使われていないといわれてきた。

でも最近の研究では、

使われていないはずの残りの95%の脳も

実は意思とは関係なく四六時中、勝手に

動いていることがわかってきたらしい。

つまり、

脳は5%しか使われていないのではなく、

意識して使える部分が5%しかないだけ。

残りの95%は、意思とは関係なく、

何かの目的で無意識にでも動いている。

ビジネスというのはすべて心理学で、

商売上手な人はきっと、

意識「されてしまう」5%に働きかけるのではなく、

95%の無意識に働きかけるのが上手なのだろう。

今回はたまたま、予感することができたが、

無意識への罠に気付くのは、そう容易ではない。

凡人の私はきっと、これからも、

意識しコントロールできる

5%の脳の生かし方を、

真剣に考えるしかなさそうだ・・・。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「表に見えることが、真意とは限らない」

そう思って話を聴くと、

些細な違和感から、本心が見えてくることがあります。
 
 
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意識できる5%の脳を、

最大限に活かすにはこちら。
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会話の中から、微細な違和感を感じ取る

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