相手の立場に立つとは

先日、地方で講座を開催したときのこと。

30人くらいは入れる、広い会議室を借りた。

寒いのでエアコンにスイッチを入れようとしたら

2つスイッチがあった。

天井を見ると、部屋が広いため、

天井に埋め込み式のエアコンが2基ついていた。

もう一度スイッチに目をやると、

横にシールが貼ってある。

上のスイッチは、

「北側のエアコン用」

下のスイッチには

「南側のエアコン用」

と書かれていた。

そこで、戸惑った。

はじめてこの会議室を使う私には、

どちらが北で、どちらが南かわからない。

結局、両方のスイッチを入れてみて、

どちらが動くか確認した。

なんて不親切なシールなんだろうと思った。

・・・

自分が知っていることを伝えるアドバイスは

へたくそなアドバイスだ。

上手なアドバイスとは、

「自分が知っていること」ではなく、

「相手が知らないこと」

伝えてあげるのことだ。

私ならシールにこう書く。

「入り口側」

「窓側」

こう書いてくれれば誰でもわかる。

確実にそこにあるもの、

あるいは、

確実に共有できてるものを使って

伝えなければ伝わらない。

よく

「相手の立場に立って考えましょう」

という。

でも、相手の立場など

相手に変身できないのだから一生わかるはずはない。

わかったと思ったら、それは勘違いだ。

ときどき推測が「当たる」ことはあっても、

相手について「わかった」わけではない。

相手の立場など、絶対にわからない。

「相手の立場がわかっていない」

といつも自分を疑い、

「何がわかっていないか?」

相手に確認するのがいい。

相手の立場を必死に妄想しても、

それは間違えているに違いない。

相手の立場を理解するとは、

勝手に妄想することではなくて、

むしろ逆。

本当に相手の立場に立ちたいなら、

「私は、相手のことを絶対にわかっていないはず」

という前提で考えることこそが、

本当に相手の立場を理解するということだ。

同じ空間の中にいても、

見えている世界はまったく違う。

さて、あなたは普段、

知っていることを伝えるだけの

ヘタクソなアドバイスをしていないだろうか?

「わかっていない」自分がいることをしっかりわかろう。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「自分が見えているものが、相手に見えていると思ったら大間違い」

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