「承認欲求の中身は、大きく分けて2つに大別される」

アメリカの心理学者A.マズローの言葉です。

マズローの5つの基本的欲求は有名で、

心理の説明などによく引用れる。

その中の「承認欲求」は一般的には、

「他者から受ける承認の必要性」

が強調される。

でもマズロー自身が言う承認欲求は、2つに大別される。

１つは、前述のとおり「他者からの承認」。

もう一つは、

「何かを達成した」

「能力が開花した」

など、世の中における自身の位置づけが

確認できたときに得られる「自己尊敬」の念。

それも承認欲求とされる。

（「人間性の心理学」A.マズロー）

では、能力の開花や達成を感じられるときというのは

例えばどういうときがあるかというと、

外に対して何か行動をしたときに、

自分が期待するか、それ以上のよき結果を

目の当たりにした時。

そのような時、相手が直接認めるという行為をしてくれなくても、

自然と承認された感覚を持つことがある。

このような、

「相手はこちらを承認したという自覚はないけれど、こちらは、相手から承認された気になった。」

そんな

「無意識の承認」

を感じた経験はあるだろうか？

私は特にこの2年間、そんな無意識の承認の連続で、感謝している。

・・・

今の仕事（カウンセラー、講師）を始めてから

ずっと、一人で頑張ってきた。

自分が頑張っただけ、成果が伸びるのは

確かに楽しかった。

でも、40歳が違づいてき歳を重ねていく

自分を感じ始めたあるとき、ふと

「自分は何のために働いているんだろう？」

と、人生の意味みたいなものを

考えはじめるようになった。

もうずいぶんと長い間、ひとりで

傾聴を広めようと頑張ってきたけれど、

「これで本当により多くの人に、大切なよきものを伝えられるのだろうか？」

と不安になった。

いま目の前がうまくいっていれば、

それでいいとは思えなくなった。

そう思ったらこれからは、たった一人の力で、

傾聴を頑張って伝えていくのは、何か違うと思った。

それで、

新たな目標として「傾聴を広げる仲間を増やす」ことにした。

そこで傾聴を伝えられる人を増やす目的もあり、

傾聴の学校を2年前に作った。

でも、そのとき不安だったのは

私にとっては、大切で有意義な傾聴でも、

他が同じように広めたいとまで思ってくれるとは限らない。

そんな不安をよそに、ふたを開けてみてビックリ。。

先週も、傾聴サポーターの養成講座をやっていたら

台湾からわざわざ私の傾聴を学びたいと来てくれる人がいた。

思った以上に、私が大切にしているものに

魅力を感じているくれる人が多いことに驚いた。

みんなで傾聴を広めたいと思ったら、

本当にたくさんの新しい出会いが生まれ続けている。

傾聴を一緒に伝えてくれる、講師の先生も増えた。

講師の先生が伝える傾聴は私と同じ、

丸一日かかる講座だから、とても疲れもするはず。

それでも、伝え続けてくれているのは、

私の為ではなく、その人自身にとって

よきものを感じてくれているからに他ならない。

講座に来る人を見ても、

講師をしてくれている人を見ても、

私を承認しようと思ってしているわけではない。

その人自身が喜んでいるのが、わかる。

自分の為に何かをし、

自分で自分を喜ばすことができる。

これこそが本当の「承認」だと思う。

・・・

管理職や経営者に向けるコミュニケーションの講座でよく、

マズローの基本的欲求でよく引用される

「承認してあげるのが大事」

というのも確かに一理ある。

でも、それはいっときのコミュニケーションの仕方にすぎない。

「承認」というと、何かをしてあげることばかりに

目が向きがちだけれど、もっと大切なのは、

部下でも、後輩でも、社員でも。

その人が、何かに本気で力を

込められるものができるよう支援し、

その人自身の中で、自然と自分で自分を

承認できるような環境を作ってあげる。

それが本当の承認の意味ではないだろうか。

【この言葉を自分に言ってみよう！】

「自己承認できるように承認する」

ほめることそのものを目的にすると、

きっと道をあやまってしまいそうです。

＜お知らせ＞

人から認めてもらえればそれはそれで嬉しいこと。

でも、たとえ他の人が認めてくれなくても

自分が自分を認めて上げられれば自尊心は保たれます。

自分を支え、人を支える方法を知りたい方は、

20日の傾聴1日講座で、傾聴を学んでみてはいかがでしょうか？

自分が楽になるコミュニケーションの

仕方がわかるかもしれません。
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