なぜ子供は親に似るのか?

自宅に届いていた絵画教室の

パンフレットを小6の娘が発見した。

そして、内容を見るなり

「これ興味ない」

「行かない」

と言い捨てた。

妻が頼んだパンフレットなのだから、

あとで妻に言ってほしいと思った。

でも、その躊躇することなく、

一刀両断で絵画教室を切り捨てた姿をみて

「俺に、似ているな」

と、思った。

昔からよく思う、娘は私によく似ていると。

どこが似ているかというと、

たとえばまず、

絵を描くのが好きなところが似ている。

私も小学生のころは、絵を描くのが好きで

いつも一人で描いていた。

描く絵の種類も娘と私は似ている。

デッサンや風景画などではなく、

アニメのキャラクターばかり描いていた。

他の絵にはほとんど興味すらなかった。

だから自分がもし子供の頃に親から

アニメではない絵を描く絵画教室など勧められても、

当然嫌がっただろう。

でも、学校で絵画コンクールなどあると

好きではないといいつつ

負けたくないプライドが本領を発揮して、

結構、表彰されたりしていた。

そんなところも、娘と私はとてもよく似ている。

これは一例だけれど、こんな風に

娘はかなり私に似ていると思う。

だから、

絵画の塾のパンフレットパッと見て

一蹴する姿は、なんとなく理解できた。

・・・

子供が似るという場合、

大きく2つの要因がある。

一つは、

生まれたあとの、環境的な要因。

二つ目は、

生物学的に引き継がれた、遺伝的要因。

環境要因は、似た環境で育てば似るというもの。

乱暴な親をもつ子は乱暴になるかもしれない。

スポーツ選手の親を持つ子は、

スポーツ選手になりやすかもしれない。

政治家の子は、政治家になりやすいともいわれる。

育った環境により、似ることがあるらしい。

でも

「この子、私に似ているなぁ」

と、しみじみ語るときの「似ている」は、

環境要因というよりは、どちらかというと

「血は争えない」。

遺伝的要因のようにとらえていることの方が

多いのではないだろうか。

ここでちょっと、立ち止まって考えてみた。

絵が好きで、アニメの絵が好きで、

デッサンは嫌いで、コンクールでは実力を発揮する・・・。

「これは遺伝か?」

と。

遺伝しているかのように感じているのけれども、

客観的に考え直してみようとしたら、

残念な結果にたどりついた。

客観的な事実はこう言っている。

「絵が好きな人はこの世の中に山ほどいる」。

アニメの絵を描くのが好きな人も、

デッサン嫌いな人も、コンクールに

入賞する人も五万といる、と。

そこで、私は確信せざるを得なかった。

親子がどこか似ているところはあるかもしれない。

でも、本当に似ているかどうか以上に、

「私が娘の中に似ていると思いたいだけなんだ」

と。

大部分は思い込み。

似ていて欲しいという願望が、

現実の見方をゆがめて見せている。

すべて似ていないというつもりはない。

でも、「いち」似ている物の価値を

100にも1000にも過大評価したがっている

自分がいることに気がついた。

つまり、

子どもが親に似ている本当の理由は、

「親が似ていて欲しいと、思っているからそう見えるだけ」

だった。

意味づけをしたい脳のイタズラ、

思い込みでしかない。

「似ていると思えば似ているし、似ていないと思えば似ていない」

ならば、共通点を探しは、

哀愁を感じて個人的にまどろくらいに

とどめておいた方がよさそうだ。

親に似ている自分を、イヤになるのに使ったり、

自分が抱えている弱点を子供の中に見つけて

責めるのはやめよう。

その「似ている」に根拠はないのだから。

人を責め、自分を責めるために

共通点を使うくらいなら

先ほど私が確信したように、

「似ているというのは思い込み」

という意見を採用し、

思い込みはさっさと手放してしまおう。

自分が無理くり共通点を探し

「親子だから」

という理由をなすりつけて、合理的に

理解したいだけということを認めれば、

誰かを必要以上に責めることも

なくなるに違いない。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「似ている部分は、お互い幸せを感じるためだけに使おう」

共通点があってもなくても、

人は人、自分は自分。

独立した人格として、認め合えるのが

最高の人間ですね。

似てることを責めあう無益なことはやめると、

自分で決断してしまいましょう。

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