人間当生き物は、ときどき悪いことをしたくなるものだ。
わがやの夏休みは、すでに取得済み。
家族で瀬戸内海に行ってきた。
私はせっかくのこの機会に、
ある「悪いこと」をしてやろうと、たくらんでした。
その悪いこととは・・・。
「3食、食べること」(笑)。
毎日朝昼晩、3食食べている人からしたら
何のことだかわからないだろう。
でも、5年前から基本、朝食は食べないし
食事の時間も、
「お腹がすいたときが食べ時」
で、時間を決めていない私にしたら、
「3食食べる」というのは、
ある意味、冒険にひとしい。
なぜそんなことをしたかというと、
一つには前述のとおり、
せっかくの非日常の旅行のときに、
いつもと違った体験がしたかったから。
もう一つは、3食食べた後の自分に
期待をしたいたから。
何の期待か???
「体重を短期間で元に戻せる自分への期待」。
・・・
人は人生に安定を求める。
私も常日頃、体重は57.5kg±1000gに維持している。
安定していると、うれしい。
不安がなくていい。
ところが残念なことに、
人生にはトラブルがつきもの。
こちらが安定したくても、周りの状況は
日々刻々と変化していってしまうもの。
だから、自分だけ変わらずにいることは
決して安定にはつながらない。
本当に安定させたいなら、日々の変化に
柔軟に対応できてこそ、
はじめて「内面的に安定」する。
人はよく、生活を「安定させたい」というが、
実はその安定とは、一見、外面的な要因
(毎月の収入が増えるとか)
のように見えて、
最終的には、
「心の安定」を意味しているのでないだろうか。
外面的な安定は、内面的な安定を作り出す
ひとつの要因に過ぎないのだと思う。
個人的な経験からも、
内面が安定さえしていれが、
意外と外側はどうでも良かったりする。
・・・
体重を「わざと増やす」と、外面的には、
安定が崩れるように見える。
でも、その外面的に崩れた安定を、
自分の力でコントロールし、
期待するところまで戻すことが出来たらどうだろう?
変化に対応できる自分について
安心するのでないだろうか(内面的安心)。
収入を安定させようとするのも同じ理屈。
いまの収入を維持することに
意識を奪われると、時に苦しくなる。
でも「いつでも稼げる自分」がいれば、
いま不安定でも安心だろう。
つまり、
「振れ幅があっても適応できる自分」
であることが、
もっとも人生を安定される、唯一の方法。
・・・
実は、安定した傾聴力を身に着けるときにも、
まったく同じことが言える。
傾聴を一生懸命やろうとする人には、
マジメな人が多い。
でもそのマジメさが、傾聴力の向上の
妨げになっているケースがとても多い。
マジメな人は、マジメに聴こうとする(当たり前か(汗))。
でも、マジメに聴こうとすると、柔軟性に欠ける。
一直線に、同じ誠実な態度を維持しようとする。
でも残念ながら、傾聴とは
マジメに聴くことではない。
「寄りそい」「そばにいる」「相手を理解する」
こと。
人の感情は大海原のように自由に揺れ動く。
マジメすぎる人は、自分の立ち位置を固定したがる。
揺れについていけない。
そして、相手の感情の揺れについていけない
自分を感じれば感じるほど、マジメな人は、
緊張しさらに一直線にマジメに聴こうとする。
悪循環にハマり「傾聴はムズカシイ」と言い始める。
誰にとっても、うまくできない
自分を認めることはつらい。
すると、聴く目的を「寄りそう」ことから、
「誠実さを伝えること」に切り替えて、
自分を納得させようとする。
「マジメに聴く姿勢さえ示していれば、それが傾聴なのだ」
と。
そして実際は、聴けていない自分を
いつも心の底で感じている。
・・・
傾聴上手な人は、マジメさだけを売りにしない。
一緒にそばにいて自由に
揺れ動ける柔軟さを持っている。
マジメさは比較的伝えやすい。
だから、傾聴の練習では、
自由に揺れる柔軟さを身につける練習のほうが大切になる。
マジメさ誠実さも、もちろんあってよいけれど、
マジメにだけ聴こうとする人は、
内心、揺れ動かされることを怖がっていたりする。
自分を守るためのマジメさでは、
聴いていることにならない。
例えるなら、
大海原の荒波の中で、自分の船を
「揺れないよう」に安定させようとすれば、
無理な力が船にかかり、いつか壊れる。
大海原を乗り越えたいなら、
大きく揺れ動く波の上を、自由に
こちらも揺れ動くことができれば、
大波を乗り越えることができる。
船を安全に航行させたいなら、
揺れないようにするよりも、
揺れられる術を持っていたほうがいい。
・・・
建物も同じ原理。
昔のビルは地震が来ても揺れないようにする
「耐震構造」が多かった。
ところが、それでは外見は守られて見えても、
中にある家具や壁の被害が
大きいことがわかってきた。
そこで最近は、地震にあわせて、
建物自身が独自に揺れる
「免震構造」が主流になってきた。
免振の方が、建物内部や家具への被害が少ない。
同じ原理を傾聴に置き換えれば、
こんなふうに言えるかもしれない。
・頑張ってマジメに聴く→耐震構造
・相手の感情に合わせてこちらも揺れていく→免震構造
外の揺れを抑えて見せることが大切なのか?
外は揺れて見えても、
内側はも大丈夫なようにするのか?
安定には外と内がある。
そして基本的に人は、外側だけ見て評価したがる。
でも、大事なのは内側が整っていること。
人間の「内側」のこと「気持ち」と呼ぶ。
気持ちさえ整っていれば、
聴くというのはさほど、苦しいものではない。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「相手(外)がどう思っているかより、自分(内)がどう思っているかを中心に聴こう」
自分の内井側に丁寧に意識を向けながら聴く
傾聴の祖、聴き方をC.ロジャーズは「一致」と呼んだ。
・・・
体重も一直線には下がらないかも知れない。
でも、いまのところ順調に下がってきている(※写真)。
ときどきこうやって、自分を揺さぶり、
コントロールできる自分を確認することによって、
内側の安定を得ているというわけです。
本当のアイン艇を求めるなら、
自らを揺れ動かし、対応できる
自分づくりをするのがいいでしょう。
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