断られて喜ぶ

家事に追われているときは、

子どもとの関係にストレスを感じることも多い。

でも、

3、4日出張して帰ってくるときには、

子どもに合うのが楽しみになるから不思議だ。

・・・

出張から帰ってきた翌日の休息日。

夕方まで仕事の片づけをしていた。

そのあと夕方、息子を保育園に迎えに行った。

週末遊んでやれなかったので、

家に着いたとき、6歳の息子に

「あとで裏山にカブトムシ探しに行こう!」

と、誘ってみた。

息子は「うん!行く!」と喜んだ。

雑務がちょっと残っていたので、

「それが終わったら」

と伝えて仕事してたら、

10分くらいで終わるつもりが

1時間くらいたってしまっていた。

遅くなってしまったけれど、

居間でテレビを見ている息子に

「行く?」

と、訊き直してみたら。

「今日は、やめとく」

と言われた。

その言葉を聞いたとき、

遅くなってしまったのは申し訳ないけれども、

内心、驚くとともに、とても嬉しかった。

・・・

翌朝、朝食の準備をして息子に食べさせていた。

切った梨をペロリと2切れ食べ切っていたので、

足りなかったかと思いこう訊いた。

「まだあるけど、切ったら食べる?」

すると息子は答えた。

「これで十分」。

その言葉を聞いてまた

驚くとともに、とても嬉しかった。

断られたのに、なぜうれしいのか?

その理由は、断られ方にる。

・・・

1か月くらい前までの息子なら、

こう言って、断ったと思う。

カブトムシとりは・・・「行かない」。

梨は・・・「いらない」。

ところが最近の息子はちょっと変わった。

「やめておく」

とか、

「じゅうぶん」

というのは、結構高度な、

大人びた表現だと思う。

断られた事実以上に、

成長を感じるその応答に、

感動せずにいられなかった。

子どもの成長を喜び、

ここまで育ててきた自分を喜ぶ瞬間だった。

・・・

状況だけ外から見れば、

「断られる=悲しい」

と分析出来るだろう。

ところが人間は、そう簡単ではない。

断られて、嬉しいときもある。

逆に、

賛成されても、すっきりしないこともある。

人間は、結果さえよければ

必ず喜ぶというわけではない。

結果に対して

「どのように受け止めているか」

で感情が変わる。

外から見れば、結果は誰にでもわかるが、

どう受け止めたのかは、そのつもりで

直接本人に聞いてみないと分からない。

私にとっては、

「断られて、嬉しかった!」

が事実。

状況を理解されるのではなく、

受け止め方を理解されたとき、

人は初めて、気持ちがわかってもらえたと思う。

「断られて嬉しい」

その、自分の中にはない感覚をわかること。

あるいはわかろうとして聴くことを

「共感」と呼ぶ。

もしかして、あなたはいつも

自分の「状況」と他人の「状況」を比べて

自分の過去の経験とあてはめて、

聞いているだけではないですか?

それでは、

相手の気持ちはわからないのです。

自分とは違う、相手の世界を理解して、

はじめて気持ちはわかります。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「受け止め方がすべて」

人間関係は違いを責めあえばつらくなり、

違いを認め合えたぶんだけ楽しくなります。

<お知らせ>

8月19日の傾聴1日講座は、

残りわずかとなりました。

23日はまだ空きがあります。

また、

急きょ、11月に5年ぶりに

福岡で開催することになりました。

近い方はお越しください(次回未定)。
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