「依存」というと悪いことに思う人もいるが、
適度な依存は必要だったりするし、
食べること、飲むこと、生きること・・・。
人間はみな、誰かに依存して生きている。
・・・
カウンセリングをしていると、
どうしても相手の人がこちらに
依存してくるということがある。
受け入れられる体験をすると、
その人に頼りたくなるのは自然。
過度な依存するのが危険
というだけのことであって、
過度にラーメンを食べすぎるのが危険
と言っているのと同じ。
依存そのものに、いいも悪いもない。
カウンセリングでは依存は、
必要なプロセスだったりする。
・・・
でも、支える側の立場からすると、
「適度に依存を許す」
ということは、なかなか大変。
自分の中に誰かが入ってくる、
大切な何かを侵されるような気分になったりする。
「依存がいけない」というのは、
相手の行為がいけないのではなく、
「自分が防御出来ないから怖い」
という気持ちの裏返しなのではないだろうか。
やはり依存そのものにいい悪いはない。
・・・
では、適度に依存を許すために
必要なこととは何だろうか?
それは、
「ノーと自信をもって言える自分を作ること」。
受け入れすぎることもなく
突っぱね過ぎることもなく、
今いる同じ位置で、しっかりと
ノーが伝えられれば、
依存されることはさほど怖くない。
まえのめりでも、うしろひ引くのでもなく、
中立でノーという練習をしよう。
では、中立でノーと言えるようになるのか?
ノーと言えるためには、いくつか条件がある。
一つ目は、
「自分が本当はどう思ってるのか?」
自分の方の気持ちに気づいていないと
ノーは言えない。
なぜなら、自分がクリアにわかっていないと、
伝える気持ちがない。
感覚だけだとクリアに伝えられない。
「言語化できるくらいに自分を理解する」
こと。
自分の気持ちの理解というのは、
修羅場になったそのときに、
すぐできるものではない。
日頃から、「感じたことを口に出す」
練習をしよう。
普段的ないことは、修羅場でもできない。
当然、感じるものの中には、
ポジティブなものだけでなく、
ネガティブなものもある。
そういうネガティブなものも、
言語化出来てる自分だからこそ、
ノーもハッキリ言うことができる。
ネガティブが感情は目の前にいる他人に
直接言ってもいいが、
言うとたいていトラブルが増える。
直接本人に言う必要はない。
あとからでもいいから、その日のうちに、
自分1人でいる時に、
「あの時自分はどう思っていたのか」
振り返って口に出してみる。
ポジティブも、ネガティブも自分の感情。
自分の感情にいい悪いを言わず、
正面から受け止められない人が、
他人の感情を正面から受け止められるはずがない。
二つ目に、
判断基準を自分にすること。
ノーと言ったことについて
相手がどう思ったが、まず先ではない。
言ってみて、
「自分がどう思ったか?」
が先。
相手の顔色を先にうかがうクセついていると、
思ったことは言えない。
相手が納得してくれれば言えると思うかもしれないが、
相手が納得してくれるかどうかなんて
言ってみないと分からない。
相手から受け入れられず
落ち込んでいる人が抱えている課題は、
相手への伝え方を改善すること
ではなく、
自分ではなく、相手基準で物事を考える
思考のクセが課題。
こちらが言ったことに対して、
相手も納得してくれれば、
それは一番いい。
でも、仮に納得してくれなかったとしても
自分としては
「自分に誠実に伝えた」
ことに満足していればそれでいい。
相手が受け入れるか、
距離するかは相手が決めること。
相手の気持ちをコントロールすることはできない。
だから、行動の最終的な判断基準は
自分の中に持っていないといけない。
自分がベストを尽くした事に満足できない人は、
いつも相手の反応を気にする。
でも、相手はあなたのことなど
さほど思ってくれてはいない。
すると、いつもあなたは
我慢し自分を譲っていなければいけない事になる。
ノーということを罪悪に感じる。
相手に失礼をすることを恐れて、
自分に失礼なことをし続ける。
ノーと言えるかどうかは、
相手への言い方の問題ではなく、
自己肯定感の問題。
ノーと言いにくい人は、自己肯定感が低い。
「ノーといても大丈夫だった」
という経験を積むのがいい。
つまり
依存されることに慣れたいのであれば、
自分が依存する経験をしてみるのもいい。
知らないこと、行けないと思って避けていることを
取り扱うのは難しい。
自分が「よく知っている」ことだから
取り扱いやすくなる。
自分基準に戻そう、自分を基準にしよう。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「自分に依存しよう」
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