私なりに長年研究した結果(経過)、
うなずき、あいづちの入れ方には
少なくとも2種類はあることがわかってきました。
多くの人(学校)では、
「まじめに」「誠実に」な態度で聴く。
あるいは、うなずき、あいづちは、
「少し大げさに入れる」
と教えることが多いと思います。
私自身、以前はそう習ってきたましたし、伝えてきました。
でも、
その表現は、ときにうまくいき、
本質の一部分を表してはいるけれど、
問題もあることがわかってきたので、
徐々に修正しています。
・・・
当然、不真面目で、不誠実よりは
真面目で誠実なほうがいいでしょう。
でもそもそも、
カウンセリング(聴く)の目的は
カウンセラーのマジメさを
伝えることとではありません。
「寄り添う」
「そばにいる」
ことで、クライエントが安心し、
自分への気づきにつながる
支援を行うことが目的です。
その時に、
真面目で誠実である態度が、
いい時もあれば、悪い時もあるのです。
たとえば、
カウンセリングやコーチングを学んだという人と話をして
真面目で誠実なのは間違いないけれど、
何か遠くで冷静な場所にいるような、
違和感を感じたことがないでしょうか。
それは、
「真面目で誠実な態度を示そう」
と態度を固定しているところに、
無理が生じていたりするのです。
聴き手により大切なのは、
「真面目で誠実」であることよりも、
「いつでもそばにいよう」
です。
人の感情は大海原の波のように、
固定されずいつでも動くのです。
真面目で誠実に「固定」してしまっては、
たまたま話し手の感情の波が
真面目で誠実な「状態」にあうときは、
うまくいくこともあります。
でも、そこに固定してしまっては、
他の感情に寄り添いきれません。
聴き手はつねに感情を動かせる状態
にあることが、そばにいるためには必要です。
・・・
ですので、
聴き手がうなずき、あいづちで
めざすしたほうがいい
一つ目のうなずきあいづいちは、
「そばにいるためのうなずきあいづち」。
そのために、おススメしている方法が
「一緒に踊るようなうなずき、あいづちの練習」
です。
「踊る」というと不謹慎に思われるかもしれませんが
比ゆ的な表現なので、怒らなないようにしてください。
「踊る」とはつねに、相手の感情の強さ、
高さ、トーン、早さなどに合わせることを意識して
うなずき、あいづちを入れるようにすることです。
相手が興奮して、うれしそうだったら
こちらもその興奮喜びと同じように、あいづちを入れる。
さみしそうで、ゆっくりだったら
こちらもそのようにうなづき、あいづち
(ときには無言というあいづちも)
を入れる。
その姿勢が、常にそばにいようとすることです。
・・・
「相手の気持ちがわかる」
とは、
「あなたがいま悲しいという言葉を発したので、悲しいと分かりました」
と言葉上だけの理屈の理解ではなく、
その感情で、その言葉、態度で発していいるものを、
合わせようとすることで
こちらも同じものを「体験しに行く」。
もしかしたら相手が発しているその感情は、
聴き手である私の「キャラ」とは違うかもしれない。
でも、それに合わせようと試みることで、
「いまこの方は、こんなことを感じているのかなぁ」
と、頭ではなく方だで「体感的に感じに行く」。
感情を体感して理解しに行くことです。
何か「行動」をそれば、人は必ず何かを感じます。
「相手の感情に合わせよう」
と試みる行為をするからとすることで
全く同じにならなくても、
真面目で誠実に固定してしまうよりは
よっぽど相手に「近づける」のです。
秒単位で移り変わる(可能性がある)
クライエントの感情の海原の大波にあわせて、
自分自身を揺れ動かしていく。
聴き手の態度を「固定」するのではなく
むしろ「縦横無尽に動く」練習が必要です。
聴き手が自由に感情を動かすことができれば
話し手の感情が動かないときも、
「能動的、積極的に、感情を動かさないという選択」
もできるようになります。
そうなれば、いつでも話し手と「いっしょ」
あるいは「近い」位置にいることができるでしょう。
なので、
まずお勧めしたい基本的な
うなずきあいづちの入れ方の一つ目は
そばにいるために、相手感情に合わせていく
「踊るうなずきあいづち」
です。
2つ目のうなずきあいづちについては
また明日触れましょう。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「態度を固定せず、揺れ動ける自分を作ると寄り添いやすい」
真面目で誠実な態度に固定しすることで安心するのは、
実はクライエントではなく、
むしろ聴き手でのほうだったりします。
感情の波を自由に動き回れる自分作りをしましょう。
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