突然ですが、
「悩みや不満はその状況をどのように受け止めるか?その人の受け止め方で決まる」といいますね。
それは、本当でしょうか???
・・・
たとえば、街を歩いていたら火事を見つけたとします。
家の中から人が助けを求めています。
あなたならすぐに助けに行きますか?
・・・この問いを自分にしたとき、
もちろん助けられそうなら、誰でも助けに行くけれど、
「正直言って、状況により変わるな」と思ってしまう自分がいまして。
例えば、炎燃え盛る家の中から助けを求めていたのが、
見知らぬ大人だったとしましょう。
気になりはしても、助けに行くかわかりません。
でも、小さな子供だったらどうでしょう?
助けに行きたい気持ちは強まりますが、炎の加減により、
やはり行くのを躊躇してしまうかもしれません。
では、火事の中にいるのが「わが子」だったらどうでしょう?
躊躇なく助けに行くと言い切れます。
それを意気地なしというか、人を選んで接し方を変えるけしからんヤツと
言われればその通りですね。
でも私同様、状況により躊躇する人はきっといるでしょう。
では、この選択の違いを生み出すものは何でしょうか?
それは、勇気!
・・・ではなくて「セルフイメージ」です。
「セルフイメージ」という言葉を聞いたことがありますか?
私は最近までずっと、セルフイメージというものは「高い低い」という、
ただ「自信の有無」の程度のようにとらえていました。
でも、違うようなのです。
セルフイメージは、「自分という人間をどういう役割を持った人間と信じているか?」
自分への捉え方なのだそうです。
例えば、先ほどの火事でいうなら
・「他人」というセルフイメージを持っていると、火事の様子を見ているだけ
・「常識的な大人」というセルフイメージの時は子供を助けようと考えはする
・「その子の親」というセルフイメージなら、迷わず助けに入る
要するに人は、自分が持っているセルフイメージの中でしか
思考も、行動も、努力もできないというわけです。
セルフイメージに支配されていると言っても過言ではありません。
ポイントは、思考や行動の質は「セルフイメージにより決まる」ということです。
この考え方はビジネスにも通じます。
たとえば、美味しい醤油を造れる職人さんがいたとします。
その人が自分は淡々と一人で醤油を作っていけばいいと思っているなら、
その人が持っているセルフイメージは、自分は「職人」でしょう。
作った醤油を近所に持っていって売るのも好きでうまかったとしたら、
「職人+優秀なセールスマン」。
さらに、自分で作るだけでなく、人にも作らせてよりたくさん利益すのがうまければ
「職人+セールスマン+経営者」。
さらに、自分のところのノウハウ販売して使ってチェーン展開を始めたなら
「職人+セールスマン+経営者+フランチャイザー」。
こんな風にセルフイメージというのは、
「自分は何をする人間か?」という思考や行動のもととなる、
根源的な信念を表すものです。
高い低いだけではなくて広さ、深さ、質、そして何をして何をしないかまでも定義してしまいます。
たとえば、こんな経験はないでしょうか?
同じ会社の中にいて同じ仕事をしているのに、なんだか仕事に対するやる気や見方が
この人はレベルが違うな・・・と感じたことはありませんか?
私がコンビニの営業をしていたとき、同じ職場にいた一つ上の先輩は、
まさにそんな感じの人でして、その後まもなく本部から一目置かれて
経営企画室に配属になりました。
頭の良さというのは、セルフイメージの高さも関係しているのかもしれませんね。
最初に話を戻しますと、悩みや不満というのは、結局は自分が作った
セルフイメージにより固定化され、何を悩みとするかが定義されるのであります。
セルフイメージが違うから、同じ出来事に対して反応する人としない人が出てくるわけです。
受けとめ方の違いにはセルフイメージが大きくかかわっていそうであります。
いかがでしょうか?これをお読みいただいているあなたは、
どんなセルフイメージを自分に持っていますか?
その質問を自分に置きかえて考えてみますと、もし私が
「傾聴で世界征服を実現し、傾聴国の王様になろうよう!」
という高いセルフイメージ(野望?)を持っていたら、どうなるでしょうか(笑)。
毎日、事務仕事が面倒で嫌だとか、子どもの明日のお弁当は何を創ろうか?とか
そんな悩みは、小さなことに思えそうであります。
セルフイメージが変わるとストレスの受け方は確かに変わりそうです。
よかったら自分をよりよく生かすためのセルフイメージは何か?
一度、自分の心に聴いてみてはいかがでしょうか?
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