脈略がない話は次を待つ

いきなり理解を示すより、聴いてみた方が面白いことが多々あります。

「うんとねぇ、僕ねぇ、1000まで数えられるんだよぉ~~!!!」

その子の性格によりますが、
年長さんから小学校低学年くらいにかけての
男の子で、とにかくずっと何か
しゃべっている子がいます

・・・うちの7歳の息子のことです(汗)。

とにかく

「うんとねぇ・・・。●●なんだよ!」
「えっとねぇ・・・。■■なんだよ!」

訊いてもいなことを、訊いてもないときに、
突拍子もなく、話しかけてきます。

先日も一緒にお風呂に入っていると、

「うんとね、僕ね、1000までかぞえられるんだよぉ~~!!!」

・・・また、始まりました。

子どもが突拍子もなく話かけてきたとき、
もしあなたが親なら、どう対応するでしょうか?

1.「ちゃんと、順番通りに話してちょうだい」と諭す
2.「いきなり何?」と話に付き合わせない
3.「そう!すごいね!」と褒める
4.そぉう!1000まで数えられるんだぁ~~!!!と感情を乗せてくり返す

私なら3か4ですかね。

・・・

傾聴では「ホメない」とはいうものの、子どもが自慢気に
言ってきていると明らかにわかる場合は
「すごいねぇ!やって見せてよ!」
と言ってあげると喜んでしてくれますね。

案の定、息子は、
延々と1000まで数え始めました。
(ときどきなぜか、下一桁「6」のところだけ、よく飛びます(笑))

人への関わり方の種類は、いろいろ選べた方が便利です。

私の場合、4の様に相手の感情に合わせて、
「受け止めるくり返し」をして、しばらく待つこともよくします。

一旦、受けとめてつぎに何が出てくるか?期待したいときです。

先ほどの息子の例でいれば、聴いた瞬間に
「自慢したいのだろう」察しはつきます。

でも、「本当にそうか」はきいてみないと分からないし、
本当にそうでも、本人逝ってもらうことに価値があります。

さきに「すごいね!」とレッテルを貼って決めつけてしまうと、
それは本人の中から「湧き出てきた感情」ではなくて、
「言われてその気になった感情」に質が変わってしまいます。

「こうかもしれない」と見立てを立てながらも、
相手の口からそれを言ってもらうことで、
お互いに確信、確認ができます。

「なんとなく、わかっていても言わないで、言ってもらう」

そうすることで、内的準拠枠(フィルター)からの決めつけが減り、
相手が顕在意識ではなく、潜在意識の中で思っている本心を
垣間見ることができることが増えてきます。

とくに、先ほどの様な「突然わいてできたような話」や
「脈略が見えない話」などは、いきなり
主観や評価を入れた応答をせず、

相手の感情に合わせた受け止める
くり返しをして、次に出てくる
反応を観てみるといいでしょう。

いきなりホメた場合(3)でも、くり返した場合(4)でも、
最終的な結果は同じかもしれません。

でも、あいだに一度、相手に自由に語ってもらえる間をとることで、
予想と違うものが出て来ても受けとめる準備をもっていると、
ときどき、予想とは全く違う反応が返ってきたりするのです。

いきなり理解を示すより、聴いてみた方が面白い
そんなことが多々あるんですね。

それが体験的にわかってくると、
一刻も早く理解出来た態度を示すことよりも、
じっくり聞いたほうが得だと思えるようになり
余計なことを言いたくなくなります。

本当の傾聴のトレーイングというのは、
言うことをガマンするトレーニングではなくて、
言いたくなくなる良き体験を積み上げていくものなんですね。

「受け止めるくり返しをして、ひと呼吸相手の反応を待つ」

よかったらやってみてください。

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