カウンセリングをすると一言で言っても、手法もさまざまですし、一つのカウンセリングの中の流れ、起承転結も何段階にも分かれているのが一般的です。
システマチックアプローチであれば6段階になります。
1.関係構築
2.問題把握
3.目標設定
4.方策実行
5.結果の評価
6.ケース終了
マイクロカウンセリングの階層表通りならば11段階。
「基本的関り行動を」一塊とみれば、6段階とみることもできます。
何段階であるにせよ、一つ一つの段階を確実に進んでいくことが大切であります。
理論としては11個でも6個でも、それ以上でも構いません。
しかし、それを「人間がやる」となると、学ぶための学習のステップには少し工夫が必要です。
なぜなら、人間の脳は3つ以上の数は混乱し、理解できないからです。
大切なことをちゃんと身につけたいなら、仮に全体が11あるとしても、3つ以内にまとめて伝えていかないと、みんな理解がしにくくなるでしょう。
大枠をまず3つにまとめると、理解がしやすくなります。
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私自身のカウンセリングの手法は、10年間、傾聴専門の先生に教えてもらった深い傾聴の仕方がベースですが、その後、展開さえていく方法をとります。
傾聴のことは溺愛していますが(笑)、カウンセリングとしては折衷派になります。
この流れを使うと心理カウンセリングでも、企業へのコンサルティングでも、抽象的すぎず、ロジカルすぎず基本的な型が同じで使えるのが利点です。
3つの段階とは
(1)受容期(徹底的傾聴)
(2)主訴の共有期
(3)提案期
です。
もし1回60分の面談だとすると、時間配分の目安としては、
(1)受容期は、全体の3分の2(40分)。
(2)主訴の共有期は、全体の3分の1(5~10分)
(3)提案期は、全体の3分の1(5~10分)
くらいになることが多いです。
受容期も3つに分かれます。
・うなずきあいづち
・伝え返し
・質問
主訴の共有期も3つに分かれます。
・事柄的主訴の理解(表の主訴)
・心理的主訴の理解(裏の主訴)
・主訴の了解を得て共有する
提案期も3つに分かれます。
・主訴を満たすための課題の設定
・問題解決への今回の具体的方策提案
・方策を日常生活にリアリティを持たせる汎化
3×3で合計9段階になるわけですが、このとき脳にとっては、9個の塊があると思うより「3つの塊が、3個ある」と思ったほうが、脳がパンクせずに理解しようと思えませんか?
↓以下のように一つの塊になっていたら、脳が「うわぁ!(汗)」と圧倒されませんか???
・うなずきあいづち
・伝え返し
・質問
・事柄的主訴の理解(表の主訴)
・心理的主訴の理解(裏の主訴)
・主訴の了解を得て共有する
・主訴を満たすための課題の設定
・問題解決への今回の具体的方策提案
・方策を日常生活にリアリティを持たせる汎化
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カウンセリングに限らず、世の中には立派な理論や学びの種がたくさんあります。
しかし、それらが世の中に広まらないのは、量が多すぎたり、関係性が複雑すぎたりして、凡人の脳がついてこれないからです。
理論は生かされてなんぼ。
そして使うのは人間。
「伝わるように、伝える」工夫をしないと、理論倒れになってしまいます。
何を伝えるかだけでなく、どう伝えるかが大切ですね。
もしあなたが伝える(教える)立場なら、伝える数は3つ以内に絞りながら進んでいくといいでしょう。
もし、学ぶ方の立場の人なら、複雑かつ大量に並べられた情報は、3つんの塊にまず分類して区切ってみると理解しやすくなるはずです。
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多角形の内角の和を足し算すると、必ず3の倍数になることは有名です。
(180°=1+8+0=9など)
電気を発明したエジソンをして、天才と知らしめた発明家ニコラ・テスラも3の倍数、369(弥勒の世界)に魅せられた一人です。
「3日坊主」と言う言葉もありますし、人に何かを伝えるときや、複雑なものを理解しようと思うときは、3頭数字を意識して物事をとらえると、いろいろ上手くいくかもしれません。
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そうそう。
まだ正式に発表できる段階ではありませんが、来春から傾聴の聴き方だけでなく、問題解決やカウンセリングをするときに私が使っている上記のような手法について学ぶ、相談に乗る立場にあるすべての人向けの新しいカリキュラムがはじまります。
詳細が決まり次第、順次こちらもメルマガも通してお知らせしていくので、ご興味ある方は大切な情報を見逃さないよう、ときどきチェックしてみてください。
13年続けているカウンセラーや傾聴講師としての経験と、よりよい脳の使い方の専門家としてお伝えしている記憶法や学習法の講師としてのノウハウをふんだんに盛り込んだ、6か月にわたる講座にする予定です。
いま全力で準備中ですので、期待してお待ちください!
<お知らせ>
傾聴の聴き方をしっかり学びたい方には
傾聴サポーター養成講座がおすすめです。
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http://bit.ly/2qJDa6f
■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)