得意料理が豚肉のケチャップ炒めの、岩松正史です。
傾聴をただ聴くだけの行為と思えば
それでおしまいです。
でも何のために聴くのか
目的を考えてみるとそれは、
「相手をよく理解するため」に
聴くのでしょう。
聴くことそのものが目的ではなくて
わかることが目的です。
では、何のためにわかろうとするのか?
その目的をまた考えてみるとそれは
「お互い分かりあうため」
ではないでしょうか。
相手のことを理解し、
私のことも理解してもらう。
分かり合うためにまずは
相手を分かろうと聴くのです。
では、お互い分かりあえた状態とは
どういう状態でしょうか?
ここで出てくるのが
主訴(しゅそ)という見方です。
主訴とは、
「要するにわかって欲しい根本的なもの」
のことです。
主訴には二種類あります。
・事実の主訴
・気持ちの主訴
どちらか一方が理解されなくても
気持ちが悪いものです。
事実の主訴とは例えば、
「トイレはどこですか?」と訊いたのに
キッチンを案内されたら困るでしょう。
これは事実の主訴をちゃんと
理解していないということです。
気持ちの主訴とは例えば
「子どもが大学に合格したら嬉しいのだけれど、
学費のメドが立たず非常に困っていて
複雑な思いである。」
と思って話しているのに一方的に
「合格はおめでたいことじゃないですか!喜びましょう!」
と押し付けられたら
気持ちの主訴を無視されたと感じます。
分かりあうためには、
まず相手の伝えたい
主訴の理解が必要です。
その上で、今度はこちらが伝えたい
主訴をしっかりと言語化して伝える。
自分を言語化するというのも
実はなかなか大変です。
でもそれができると
分かりあうことに近づきます。
深いところにある傾聴とは
主訴のやりとりをすることですから、
当然その中には聴くだけではなく、
「伝える」ことも含まれます。
ただ聴くだけは、
一番狭い傾聴です。
狭義で捉えるか広義で捉えるかで
傾聴の意味はまったく変わります。
おすすめなのはやはり
一番広義で捉えておくことです。
広くとらえておきさえすれば、
狭義の傾聴も含まれますから安心です。
まとめると、
レベル0:聞いているフリ
レベル1:ただ聴くだけ
レベル2:主訴を理解しながら聴いている
レベル3:お互いのことを理解しあえている
日常生活の中でつかう
コミュニケーションスキルとして
実用的なレベルはレベル3以上です。
それ以下だとときどき
違和感を覚えるでしょう。
(わざとらしいオウム返しとか)
ちゃんと聴きたいなら、
レベル3を目指すのがおすすめです。
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