傾聴初心者に「明確化」をお勧めしないたった1つの理由(2)

いつもありがとうございます。

ホームページを作り始めると、何かにとりつかれたように集中する、岩松正史です。

今回は、前回の続きです。

↓前回(傾聴初心者に「明確化」をお勧めしないたった1つの理由(1))
http://bit.ly/2J1ZxM0

どういう人が明確化を使うと
より効果的に使える人なのか?

私が思う理想的な例をご紹介しましょう。

傾聴サポーターのメンバーの中に
アメリカで心理カウンセラー正式な資格を取得し、
40年間カウンセリングだけの仕事にしている
プロの方がいます。

その方がはじめて
講座に参加したときのことです。

ロールプレイをしていると、
頻繁に言いかえをするのです。

その様子を見てその後にある、
くり返しのロールプレイの時どうなるか
少し不安になりました。

でも、

くり返しのロールプレイをやっていただくと
その方は、完ぺきに気持ちワードを
話し手と同じ言葉を使って
くり返すこと出来る方でした。

「やっぱり本当のプロは違うわ~」

と思わずうなったことがあります。

くり返すことが最高で、
それがゴールというつもりはありません。

でも、言葉の端々が
正確に取り扱えないことは、
相手の気持ちをちゃんと
理解できないことと同じです。

たまに、

適当に言い換えをしたら話し手から

「そうそう!その通り!私が言ってもいないより深い気持ちを分かってくれてありがとう!」

なんて喜ばれることがあります。

その喜びという快感に、
話し手も聴き手も憑りつかれてしまうのです。

その魅惑の反応は、
聴き手に傾聴の本来の目的である、
気持をそのまま理解し、
気持ちを支え、寄り添うのを忘れさせ、

気分を良くさせる、
喜ばせるという
別の世界に目的を変えてしまいます。

でもそれは相手の気持ちが

「分かった」

のではなくて、相手の気持ちを

「言い当てた」

だけです。

言い当てるのが傾聴ではありません。

「自分はどう聴きたいのか?」

もっといえば、

「自分はこの人とどうかかわりたい人間なのか?」

軸を持って聴きましょう。

「相手の気持ちを分かろう」という
傾聴本来の軸が自分の中にあれば、

言い当てる傾聴(?)ではなく、
「分かる」ための傾聴の学び方と
使い方になるはずです。

自分の世界に引きずり込んだり
押し付けることなく、
相手の精神的な世界をのぞきに行きましょう。

言い換えるのは楽です。

なんとなく分かりあったような気分にもなります。

でも、
相手が使った言葉をそのまま
取り扱えるようにすることこそが、

本当の傾聴力を育てる
一番の近道です。

くり返しがちゃんとできる人は
明確化もちゃんとできます。

言い換えの魔力に
憑りつかれませんように。

<お知らせ>

5月8~9日の平日、飯田橋で
久しぶりに記憶術を開催します。
資格試験など近い方にお勧めです。
 ↓
http://bit.ly/2Hycquq

<<編集後記>>

息子とキャンプ3日目の朝です。

ほぼ雨だった天気予報でしたが、
見方をしてくれました。

半分くらい曇りか小雨で、
隣接の遊園地でも半日遊ぶことが出来ました。

施設内のお土産屋さんを覗いたら
一番目立つところに

「さよなら平成まんじゅう」と
「令和まんじゅう」

が占領しておりまして(笑)

何かにつけて日本人は
お祝い事が好きですね。

今日もいい一日をお過ごしください!



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■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)

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