吉本興業、岡本社長の会見でわかる「言葉の上下関係」の大切さ

いつもありがとうございます。

人を笑わせることより、笑われることの方が多い気がする、岩松正史です。

きのうの午後からネット配信されていた
吉本興業、岡本社長の会見を見ていました。

お笑いを提供する会社の
社員や芸人の皆さんが涙を流しながら
謝罪する姿を見るのは切ないですね。

会見その物に賛否両論ありますが、
ここでは会見を見てよくわかった、

「気持ちのすれ違いの原因」
について書きたいと思います。

よかったら最後までお付き合いください。

・・・

質疑応答が始まった一番最初に
女性インタビュアーが以下の質問をしました。

インタビュアー:
「(宮迫さんと亮さんは)会見をするなら引退しろと言われていたので、引退をしてでも会見をしたいということだったのでは?」

この問いに岡本社長はこう答えました。

岡本社長:
「引退したいとの意思表明があったので、会見の準備をしました」

と。

「会見したいから、引退」と
「引退したいから、会見」

では、主従関係が真逆ですね。

引退の意味も会見の意味も
前者と後者ではまったく変わってしまいます。

事実関係だけ見れば、

「要するに引退会見するんだからどっちでも同じ意味でしょ」

となりますが、そうはいきません。

気持ちのすれ違いはいつもこんな風にして
話し手が発している言葉の

「意味と価値」

をちゃんと理解できていない
ところから始まります。

両者の認識がこの時点ではもうかなり
すれ違っていたっていたのが
よくわかる例でした。

・・・

言葉尻だけで理解しようとすると、
どちらとも解釈できる表現というのは
たくさんあります。

これはどちらが良いとか悪いとかではなくて、
人間は自分が思い込んでいるフィルターを通してしか
物事を理解することができないので、
当たり前に起き得ることです。

だからこそ傾聴(来談者中心療法)で言うように
いつでも

「自分はちゃんと理解できていないかも」

と自分の理解度をいつでも疑いながら
無知の姿勢で聴くことが大切です。

そうしないと簡単に
「分かっているつもり」になってすれ違います。

これは日常生活で私たちにも
起こり得る教訓です。

今回、宮迫さん、亮さんの件がどうしてすれ違ったのか
根本的な理由は定かではありません。

でも、会見を見ているとこのような
言葉の意味と価値を理解しないことによる
すれ違いがたくさん重なっていただろう
というのは容易に想像できます。

例えば、

会見の中でたびたび岡本社長は、
宮迫さんの引退の希望を伝えたのが、

「(本人ではない)2人の第三者(芸人さん)から電話があった」

と言っていました。

伝言ゲームというのは
正確に情報が伝わらないものです。

第三者が間に入ったことで余計に
すれ違いを大きくしたのは間違いありません。

早い段階から気持ちのすれ違いはあったはずですが、
直接連絡をとれない状況に陥った時点で、
気持はまったく確認がとることが出来なくなり、

事実だけで判断せざるを得なくなった結果、
今回の様な形にならざるを得ないことが
確定してしまっていたのでしょう。

直接会って、対面話し合っていても
本心を分かってもらえないことや
誤解が生じることはよくあります。

第三者が入ってしまえばなおさらですね。

今回の一件が今後どうなるか
まったくわからない状況ではありますが、
吉本興業の皆さんは、

お笑い力だけでなく
相手の気持ちもちゃんと理解するための
傾聴力も少し身に付けるといいかもしれません。

日本を代表するエンターテイメントの巨大企業に、
聴き上手が増えて心から笑えるお笑いが
戻ってくることを祈るばかりです。

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<<編集後記>>

きのうは午前中にWeb傾聴練習会、
夜にWeb懇親会ということで、
Zoom(インターネット会議システム)を使った
2つの集まりを開催しました。

勉強会と懇親会等ことで、
内容はまったく違うのに、
集まってくるメンツはほぼ同じ。

だったら朝から懇親会tも
続けてやっちゃえばよかったなんて
ちょっと思ったのでした(笑)。

デジタルに強いみなさんの
憩いの場となっていると
前向きにとらえることにします(笑)。

今日は体の休息日。

お世話になっている整体に行って
リフレッシュしてきます!

今日もいい一日をお過ごしください!




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■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)

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