事柄と気持ちの関係(2)

オンライン傾聴体験会(10月、11月)
https://bit.ly/340LrDl

いつもありがとうございます。

ついにホテルの部屋で納豆を食べるようになった、岩松正史です。

前回は事柄と気持ちの関係(1)として
「事柄を理解してから気持ちを理解する」
について例文を見ながら説明しました。

→前回の記事
事柄と気持ちの関係(1)
https://bit.ly/3k8gRyp

今日はその続きです。

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◆文章2「事柄についての気持ちを理解する」
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事柄についての気持ちを知る聴き方とはどのようなものでしょうか。

例えば、先程の例をそのまま使うとこのような感じになります。

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(話し手)急に転勤といわれてしまって不安で
(聴き手)そうなんですね。不安でいらっしゃるんですね、不安といいますと?
(話し手)海外に行くのも考えたことがないので不安ですが、家族を残して行かなきゃいけないとか、一生戻って来れなくなる可能性があるんじゃないかとかいろいろ考えてしまいます。
(聴き手)そう。海外の不安もあれば家族や戻って来れなくなるという不安もある。
(話し手)…(沈黙)…急に行けといわれて、来月末までに返事をしろといわれても、そんなにすぐに決められないんで困ってしまいます。
(聴き手)そう…、急にいわれてすぐには決められないと困ってらっしゃる
(話し手) ええ。大きな決断ですからまず僕が行くかどうか先に決めてからじゃないと家内も混乱してしまうでしょうし、中学生の子供のことを思うと一緒に行くのがいいのかどうかよくわからないですね。今回は企業買収なのでいちど行ったら戻ってこれるかどうかもわからないですし
(聴き手)まず自分から決めないと話しにくいし奥さんを混乱させたくもない。子供の将来を思うと戻って来れないかもしれないからどう考えていいものかわからない?
(話し手)それもありますし、家のローンも残っていて・・・続く
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多くの会話は事柄の説明から始まります。

その語られた事柄のなかみよりも、
その事柄についてどう思っているのか?
どう感じているのかを知ろうとする聴き方が

「事柄についての気持ちを理解する」
聴き方です。

この文章の中には様々な事柄が表現されています。

・転勤についてどう思うか?
・海外についてどう思うか?
・戻って来れないこと(事柄)についてどう思うか?
・急に言われたことについてどう思うか?
・すぐに決めなければいけないことについてどう思うか?
・奥さんを混乱させるかもしれないことについてどう思うか?
・子供についてどう思うか?
・家のローンについてどう思うか?

いま目の前でまさに語られている
事柄についての想いをしっかりと先に聴きます。

その中で「気持ちの」優先順位が見えてきたり
「何にどのように不安を感じているのか」
気持ちを聴くから見えてくるのです。

そして、気持のからまり具合が自分で見えてくると
どの「事柄」がより重要か?
どこから手を付け始めるか?
が少しずつ見えてきます。

事柄はいま目の前にいる人の生の気持ちを知るための
ただの入り口となる手段です。

事柄をどんどん聞いていけばいくほど
いま目の前の人の気持ちから離れていきます。

・・・

問題というのはそもそも「感じている」ことが問題なのですから、

「事柄の理解→気持ちの理解」

ではなく、

「事柄についての気持ちの理解」

をすることで、

問題の本質をはやく正確に理解することが出来るようになります。

・事柄を知ってから気持ちを理解する
・事柄についての気持ちを理解する

この2つの違いが自分の中でより明確になると
傾聴することがとても楽になり
人と関われている実感が増します。

事柄についての気持ちを理解する。

よかったらやってみてください。

<お知らせ>
傾聴1日講座
http://bit.ly/2gDTlve

<<編集後記>>
きのうから大阪に来ています。

大阪は少々トラウマになっておりまして。

年明けの2月29日大阪で出版記念講演会を行いました。

この中で中止にするかどうか前日の深夜
日付が変わるまでメンバーと会議を重ね、
結局、開催することにしました。

物々しい雰囲気でとても記念と
呼べるものではなかったのですが、
来て下さった皆さんには改めて感謝を申し上げます。

その時、今後大阪に来れるのだろうかと
ものすごく不安だったのをその後
大阪に来るたびに思い出します。

こちらは30人ほどのイベント自粛を迫られているのに、
阪急百貨店のお惣菜売り場はそれ以上の人がたかりで・・・。

なんか不公平な気がしてモヤモヤしたのでした。

でも、おかげさまでその後も大阪の予定は
変わらず来ることができております。

年間4、50日大阪に来ているので
大阪に「帰ってくる」とまではいいませんが、

大阪に「行く」というよりは
大阪に「来ている」という表現がぴったりです。

大阪で講座を開催するようになった頃は
嬉しくてそこら中食べ歩きして回ったものですが、
最近全く外に出る意欲がなくなりまして。

ついに、

今日はGoToトラベルでもらったクーポンを使って
近くのスーパーで納豆、豆腐、ゆで卵、さばの水煮の缶詰、醤
油、マヨネーズ、キウイフルーツを買ってきて、
自宅のように食べていたのでありました(笑)

キウイフルーツは食べたくて買ったものの包丁がないので
皮ごとかぶりついて吐き出すような
汚い食べ方ではありますが(笑)。

来る時の新幹線も、駅も久しぶりに
旅行カバンの人たちで溢れていましたが、
私は通常業務です。

また、いつものようにガラガラと
キャリーバックを引いて会場まで仕事に行きます。

その当たり前の生活ができることが
何よりも嬉しいのであります。

今日から三日間傾聴サポーターの育成です。

今日から寒くなるようですが、
今日もいい1日をお過ごしください!





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■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)

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