ロジャーズ、中年機の危機脱出と一致の概念の誕生

いつもありがとうございます。
毎月レモンは16個、岩松正史です。

中年期の危機を出したロジャーズは、
より感情表現が豊かになっていきます。

1951年に発表された「クライエント中心療法」から
文章における表現方法も大きく変わっていきます。

それまで「筆者は」と客観的に表現していた文体が
「私は」と主観的な表現に変わっていきます。

理論的にもこの頃(1956年、54歳)から
一致と言う表現を頻繁に使い始めました。

一致というのは、
実際に体験していること意識のあいだに差が大きいほど
それが悩みとして顕在化する。

そして、

必要があれば自分の感覚的に正確に
相手に伝えられる状態にあることです。

一致の例としてロジャーズは以下のような例を挙げています。

ある女性クライアントから面談回数を
増やすように要求されたロジャーズは、
もっともっとと要求されてくるその態度に
今までに感じたことがないようなうんざりした嫌な感じを覚えました。

嫌悪感を感じつつもそれまで育ってきた環境の中で身に付けた
「もっとしっかり関わらなければならない」という価値観があり、
「あー、またあの人が来た」と思いつつも
当初はそのことを表現できずにいました。

しかし、

自分は彼女の問題で困っている。
彼女の役にたつことができない。

内的な苦闘の結果、彼女にそのことを伝えました。

「私は、あなたからもっともっとと時間を要求されるのは気持ちがよいものではなく、追い込まれていく感じがして、耐えられないのです」

彼女はいいます。

「でも私は、時間があれば増やしてほしいと申し上げただけのはずです」

ロジャーズはつづけます。

「確かにそうおっしゃいました。でもあなたが本心からそう思って言っているようには聞こえなかったのです」

ロジャーズの自己開示をきっかけに
2人はそのことについてじっくりと話すことになりました。

以降、面談時間をのばすことがあっても
ロジャーズはそれまでのような
嫌な感情を覚えなくなったといいます。

ひたすら自分を抑え、相手の理解に徹しつづけた
ロジャーズのカウンセリングが大きく
脱皮していく様子が手にとるようにわかります。

いま傾聴力を身につけようと励んでいる方の中にも
似たような苦労を経験したことがある人がいるでしょう。

自分を押し殺し相手のために自己犠牲をしても
本当に人とわかりあうことはできない。

ロジャーズ自身が十分に経験しつつした不一致の経験から
一致の重要性は説かれています。

一致を体感的に理解していくことで
はじめて傾聴に気が通っていきます。

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<<編集後記>>

毎朝欠かさない日課の1つがレモン水を飲むことです。

2分の1に切ったレモンをしぼり
そこにマザー入りのりんご酢を混ぜて
水で薄めて飲んでいます。

朝1番に賛成の水を飲むわけなので
胃にはあまりよくないかもしれませんが、
脳の回転がよくなる感じがしてすっきりします。

1ヵ月(31日)で16個レモンを買っております。

でもレモンてまあまあ高いんですよね。

わが家の近所の スーパーでは2個で198円が相場です。

これで4日分。

一日50円を高いと見るか安いと見るかは
人それぞれですが、体が資本ですから
必要な投資かなと思っています。

今日もいい1日をお過ごし下さい!

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