【ズレない傾聴②】カウンセリングが怖いと思った瞬間

いつもありがとうございます。
久しぶりにアクセル全開、岩松正史です。

このメールは、
年末年始特別連載
『ズレない傾聴 ― 20年の軌跡と、これからの約束』
としてお届けしています。

一年の終わりと始まりは、
立ち止まって「これまで」と「これから」を
静かに見つめ直す時間でもあります。

この連載では、
私が傾聴と出会い、違和感を抱き、迷い、怖くなり、
それでも離れずに向き合い続けてきた
20年のプロセスを、順を追ってお話ししています。

テクニックや正解を
お伝えするための連載ではありません。

「聴くとは何か」
「人は、どこで傷つくのか」
「安心して聴くために、本当に必要なものは何か」

そんな問いを、
ご自身の一年と重ねながら
ゆっくり読んでいただけたら嬉しいです。

・・・

私が30代の頃、生まれて初めて通った
カウンセリングの学校では

個人セッション以外に、
グループセッションを重視していました。

クリスチャンだった60代の先生が
行うそのセッションは、

いま思えばエンカウンターに
近かったように思います。

でもそれは、
安全なエンカウンターではなく、
危険なエンカウンターだったのです。

私自身が、いまも持ちつづけている
「クライアントが傷つくこと」への問題意識は、
すでに、そのときに芽生えていました。

そのグループセッションでは、
話したい人が話す時もあれば、

体験入会などで、
はじめて参加する人が積極的に
指名されて話していました。

中には、そのカウンセリングの学校が
提供している個人カウンセリングを受けた人が、

グループセッションを勧められて
参加するケースもありました。

悩みを抱えている方が来るわけですから、
優先的に話す機会を与えてもらえるのは、
助かる人もいるでしょう。

問題はそこではなくて、そのあとです。

5~10人くらいで輪になって、
ひとりの人の話を聞いたあと、
他のメンバーが自由に関わっていきます。

その内容が、あまりにも寄り添ってもいないし、
話し手の体験に引きずられて、

自分の経験談や個人的な意見、
アドバイスが多すぎるのです。

例えば、こんな感じです。

・「私もすごく似た経験があるから、よくわかる」
・「私はそういう時、こういう風にして乗り越えた」
・「そういうのは、気にしなければいいのよ」
・「相手のことなんか無視して、自分らしく生きたらいいと思います」
・「(本人は言っていないのに)こんな辛さも、あんな辛さもあったと思います」
・「それはひどい旦那さんですね。家を出ちゃえばいいんですよ」
・「あなたは、本当は答えに気づいているんじゃないですか?」

自分の経験や知識から支援する方法は
カウンセリングではなく、人生相談です。

その区別は付けなくていいのでしょうか。

そとから見ていると、関わっている人の方が、
自分の心を癒したくて
発言しているようにしか見えず、

そのひとりよがりな
「自分が気持ちよくなるための関わり方」

を疑問にも思わず、
同調して参加しているように感じられました。

「カウンセラーの卵」たちの、
その様子をおぞましく感じてしまい
引いて見えてしまいました。

そして、
それに介入しようとしない先生の姿に、
違和感を覚えるようになってしまったのです。

◆傾聴1日講座
・東京 12/1、12/27、1/7、2/2、2/21、3/2、4/6、4/11
・大阪 12/2、12/7、1/10、1/26、2/7、2/18、3/23、3/28、4/11、4/22
・オンライン 1/11
https://jkda.or.jp/keicho_oneday_lecture

◆傾聴サポ-タ-養成講座
・東京&オンライン 1/10、1/11、1/15、2/7、2/8、2/12、2/28、3/1、3/5、4/4、4/5、4/9
https://jkda.or.jp/school/supporter

<編集後記>

新しい講座を開発中です。

文章考えたり、発信したり
募集方法との得たり・・・

講師業の80%は事務作業と準備です。

年明けには、私の野望実現に向けて
うちの協会で学んだ方でも参加できる
傾聴学習経験者向けの本気の講座を
ご案内できる予定です。

これが軌道に乗ったら、
私はもう引退してもいいかな(笑)

今日もいい一日をお過ごしください!

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