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いつもありがとうございます。
これはなかなか上手いと思った、岩松正史です。
傾聴しているときの、相手への
応答の仕方には、大きく分けて
2つの流派があるように見受けられます。
ひとつは、
気持ちのワードを「そのままくり返す」
ことを推奨する流派。
ふたつめは、
「相手の言葉を自分の言葉で言い換えてみましょう」
という流派です。
今回は、
「相手の言葉を自分の言葉で言い換えてみましょう」
についてのお話です。
例えば、
「父が亡くなって悲しいです」
という話に対して、
「絶望されているのでしょうか?」
と返すような場面を想定してみます。
このとき、
「~でしょうか?」
と、疑問形で聞けば決めつけではない
と説明されることがあります。
私は、この考え方に違和感があります。
もちろん、
断定的にきめつけられるよりは、
「うーん・・・、絶望というほどではないな」
のように、この応答によって
相手の自己理解が促進することがあります。
「確かに絶望に近いかもしれない」
と気づくこともあるでしょう。
でも、そのことと、
相手を理解しようとしていることは
同じではありません。
例えば、
「父が亡くなって悲しいです」
と聞いた時に、
聴き手の中に何かが起きます。
胸が重くなるかもしれません。
言葉を失うかもしれません。
あるいは、何とも言葉では
言えない感覚が生まれるかもしれません。
これが「追体験」です。
追体験とは、相手と同じ
気持ちになることではありません。
相手の体験に触れることで、
自分の中にも何かが生まれている状態です。
ところが、その直後に
「私だったら絶望するな」
という考えが浮かぶことがあります。
そして、
「絶望されているのでしょうか?」
と返したとします。
ここでは一見すると、
追体験を言葉にしたように見えます。
しかし実際には、
相手の体験に触れたことで生まれた
感覚を表現しているのではなく、
その感覚を自分の体験に当てはめて
解釈した結果を表現しています。
つまり、
追体験そのものではなく、
追体験に対する自分の解釈を返しているのです。
私は、この違いがとても大きいように思っています。
このことについて78歳のときにロジャーズは、
以下のように言っています。
「彼(彼女)が瞬間にとらえていると思われることを
一歩ずつ投げ返していけばいいのです。
あなた自身がとらえている事や考えている事を混合させてはいけません。
相手が言っていない事を混入してはいけません。
あなたが正しく理解していると伝えるためには、
その人が伝えようと望んでいる個人的意味を
正しく伝えるひと言ふた言で十分です。
それはあなた自身の言葉でよいのですが、
核心に触れるところは相手の表現を使って下さい。」
出典 On Becoming a Person 1980(邦題:人間尊重の心理学 1984)
これは、私自身が大切にしていることでもあります。
追体験とは、
最初に頭に浮かんだ言葉ではありません。
むしろ、
その言葉が本当に相手の体験に近いのかを
確かめようとする「自分の内側」の過程です。
追体験と共感はほぼ同義語として扱われますが、
ロジャーズが
「共感は伝える行動ではない。内側で感じている状態だ」
といったのと同じです。
だから、
「絶望でしょうか?」
とすぐに、言い返すのはやめましょう。
言葉を失うこともあるでしょう。
そのときは、無理に言葉にせず
その体験に身を置きます。
悲しみがダイレクトに伝わってきたなら、
「悲しい・・・」
と相手が語った言葉をそのまま
返すかもしれません。
あるいは、
悲しいという言葉で、相手全体は
表しきれてないと「私が」感じれば、
そのことを、そのまま伝えるかもしれません。
「悲しいという言葉だけでは、何か・・・
言い尽くせない感じもありますかね・・・」
まだ言葉になっていない何かを「あなたについて」
感じていることを伝えて、
一緒にその感覚にとどまることもあるかもしれません。
・・・
傾聴で大切なのは、
瞬間的に浮かんだ言葉で
当てにいくことではありません。
また、
言い換えの上手さでもありません。
相手の体験に触れた時、
自分の中に何が起きているのか(追体験)。
そして、
その体験を急いで解釈せずに丁寧に味わい
「相手について」本当に出てきたものについて
どの様に表現しうることが
「自分らしく」関わることか。
そこに誠実に向き合うことです。
自分の中に立ち上がった
今の体験に誠実でありながら、
相手の体験にも誠実であろうとすること。
その姿勢こそがロジャーズのいう「理解の試み」であり、
人との関係づくりの基本だと思って
大切にしています。
8月から7年ぶりにリニューアルする
傾聴サポーター養成講座は、
この追体験をベースにした
パーソンセンタードアプローチの
傾聴理論にもとづいた傾聴を
頭と体の両方で学んでいく
傾聴の迷いを払拭したい人のための
講座になっています。
聴き方がしっくりこない問題を
解消したい方は、楽しみにお待ちください。
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なお、
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ご安心ください。
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<編集後記>
本日、6月19日は
「朗読の日」です。
「ろう(6)ど(10)く(9)」(朗読)と
読む語呂合わせから来ているそうです。
なかなか、
月日の両方がぴったり合う記念日は少ないので
これはうまくハマって、きれいですね。
「朗読」は、声を出しながら
文章を読むことをを意味します。
「音読」ともいえますが、
「朗読」には文章や詩歌の内容をくみ取り、
感情を込めて読み上げるという
ニュアンスを多くの人は感じるようです。
いかがでしょうか?
今これをお読みいただいているあなたは
最近何か朗読(音読)しましたか?
今日もいい一日をお過ごし下さい!









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