立ち止まり、気づく

以前、実家に帰省したときのことです。

1階のトイレに「孫の手」がおいてありまして。

孫の手・・・懐かしいですよね。

最近の若い人が使うかわかりませんが、

小学生の頃、孫の手の後ろについている肩たたきで、

よく自分の肩を叩いておりました。

その時のがまだ残っていたんですね。

「でも、なぜ、トイレに孫の手が???」

母親に訊いてみたら、

なるほどと思う答えが返ってきました。

孫の手がトイレに置いてあった、

その理由とは・・・

「トイレにある、出窓のカギを開け閉めするのに、手が届かないから」

でした。

実家のトイレには奥まった出窓がありまして。

その窓を開け閉めしたいときに、

母親は身長が低く、トイレは狭いため、

窓があるところまで手が届かないのだとか。

そこで、

孫の手を使って、

鍵の開け閉めに使っているのだそうです。

なるほど・・・。

本来の使い方とは違いますが、

孫の手も「手」ですから、

使い勝手は良さそうですね(笑)。

ところで、

「孫の手」がなぜ「孫の手」というのか

名前の由来をご存知でしょうか?

ずーっと前からひそかに気になっておりまして。

調べてみました。

すると、思いもよらない由来だったのです。

・・・

もともとは孫の手は「孫の手」ではなく

「麻姑(まこ)の手」

でした。

「麻姑」とは、中国の西晋時代の書

『神仙伝』に登場する伝説上の仙女の名前です。

麻姑は鳥のような長い爪つめをもっていて、

後漢の蔡経という人が、その長い爪を見て

「自分のかゆいところを掻いてもらうと気持ちがよさそうだ」

と言ったことに起因しているのだとか。

年配の方がよく使うこともあり、

その後日本では「麻姑(まこ)」と

「孫(まご)」の音とが似ているし、

「孫の手」で祖父母の背中をかくのは

孝行しているとういイメージとあいまって、

「孫の手」と呼ぶようになったのだとか。

なかなか深い語源でありますが

わかってスッキリしました。

・・・

こんな風に世の中には、

「疑いもなく使っているけれども、なぜそうなのか?わからないこと」

はたくさんありますね。

たとえば、

テレビのリモコンのスイッチを押せば

好きな番組が画面に映し出されますが、

どうやって、あの液晶画面に

映像を映せているのかその仕組みとか。

アパートなど賃貸住宅を借りるとき

「敷金」と「礼金」があるのは常識だけれど

なぜ2種類もあるのか?その意味は分からないとか。

もっと大きな話で言いいますと、

私たち人間は当たり前に、

寝て起きて、ご飯を食べて、

物を作ったり、遊んだりしているけれども、

こんな高度なことができるもの(人)を

いったい誰がどうやって作ったのか???

・・・とか。

当たり前に使っているけれども、

よくわかっていないものは他にもたくさんありますよね。

・・・

よく上司が部下に対して

「それくらい気づけよ」

「あいつは気が利かない」

と不満を言っている光景を目にします。

でもきっと「気づけ!」と言われても、

きっと気づけないんだと思うのです。

言われて気づけるくらいなら、

もうとっくに気づいているというか(笑)。

「気づけ!」というのは、

一見指導(アドバイス?)見えて、

実は自分の不満を伝えているだけで

まったく効果的でない言葉だなと。

個人的には、気づくことを指示するよりも、

日ごろから「調べる」という

行動を指示したほうが効果的かなと思ったりしています。

自ら気になって、調べるのが

一番効果的でありますが、

人から言われて調べるのでもいいでしょう。

どちらにせよ、能動的にアクションアックを起こした結果は、

脳にインパクトが残りやすくなるはずです。

このBLOGをお読みいただいている方の中には

人を指導する立場の方もいると思います。

「気づけ」という心がけを指導しても、

なかなか気づけない人には

具体的に「●●するように」と行動&報告を

指示してみてはいかがでしょうか。

一見、遠回りで面倒に見えて、

そのほうが意外と近道かもしれません。

そしてもう一つ。

気づける自分になるにはどうしたらよいでしょうか?

それはきっと、

いきなり大事なことだ漏らさず気付こうとせず、

まずは日常にある小さな疑問に立ち止まって、

自ら調べてみるということをしていると

そのうちに、

自分を取り巻く世界に対する感度が上がり、

気づく力が伸びてくるのだと思います。

よかったら、試してみてください。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「気づきたいなら、普段の自分に立ち止まる習慣をつける」

<お知らせ>

コミュニケーションを上手にとる

一番のポイントは「気づく」ことです。

・相手と自分の違いや共通点に「気づく」

・自分とは全く違う世界観があることに「気づく」

・意見を言いたくなっている自分に「気づく」

・聴きにくいと感じている自分に「気づく」

すべては気づくことから始まります。
いくらコミュニケーションスキルを学んでも、

気づかなければちゃんと使うことはできません。

自分の中の感受性に目を向け、

気づきの練習をしたい方は

傾聴1日講座にきてみてはいかがでしょうか。

今月は、月末に大阪開催もあります。
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