「毎日トイレ掃除すると会社が良くなる」
というブームがあった。
実際にしてみた人も多いのではないでしょうか。
はじめた人は多かったけれど、
本当にそれで業績や人生がよくなった人は
そのうち何%いるでしょう?
「トイレ磨くと成功する」のように
「AをするとBになる」
という考え方が、人間は大好きだ。
実にシンプルでわかりやすい
ずぼらな人ほど好む。
ところが世の中には
「トイレを磨いていたら、仕事が成功した人」
もいれば
「トイレを磨いていたのに、成功していない人」
もいる。
両者の違いはどこにあるのだろうか?
成功する人と、しない人には、
2つの大きな違いがある。
一つは、動機の問題。
もう一つは、感動の問題。
まず、トイレを磨こうとする動機が不純だと
それだけで意味がなくなる。
トイレを磨きながら、
棚から牡丹餅が落ちてくるのを待っていては、
よき結果は起きない。
トレイを磨きながら何かを感じ、
心境の変化が起これば、
よき結果が「起こりやすくなる」。
結果は、どこかから「来る」のではなく、
自分が「起こしている」。
でも、棚から牡丹餅を狙っている人にも
たまに、よき結果が来ることもある。
偶然そのときはよき結果が「来てしまった」としても、
実力でないのはわかっているから、
自信にならないから、次にはつながらない。
継続性はない。
棚から牡丹餅が来るのを期待せず、
はじめから自分の中に変化が起きることを
期待してやっている人には良い結果が起きやすい。
ところが人は、
自分の本心が棚ぼた狙いなのか?
自分へのよき変化の期待化のか?さえ
自分で認識するのが難しいかったりするから厄介。
でも、
自分の動機が前者なのか?後者なのか?
知る方法もある。
その方法とは、
「1年前の自分といまの自分を比べてみる」
こと。
1年前にトイレ磨き始めたとしよう。
まず、それを今も続けていれば、
それは動機として不純ではなかった可能性がある。
それに、よき変化が起きている可能性もある。
毎日続ける体験を通して、
すでに体験が変わり、体感が変わり、思考が変わり、
そのほかの行動まで変わっている自覚症状が
あれば、一地位動機を見返す必要もないだろう。
問題は、1年前に決めたことを毎日実行していても
変化を感じていない人。
まるで「空気を吸う」かのように、
何も感じないまま続けていても意味がない。
始めたときの動機はわからないが、
いま続けている動機がおかしくなっている。
そこで2つ目の問題、
「何を感じているか」が出てくる。
今している行動に意味と価値を
感じていなければ、効果はでない。
「感動を伴う継続」でなければ、
ただのルーチンワーク、作業に過ぎない。
それでも、
「続けている」だけ、今後も何かが
起きる可能性は否定しないが、
マンネリ化してしまえば変化は起きにくい。
目的地を失った難破船はどこにもたどり着かない。
こういう人はやはり、動機が間違っている。
先ほども述べたように、
トイレを毎日磨くと会社が良くなる最大の理由は
それをすること自体に感動があり、
別の行動のエネルギーになるからでしょう。
「トイレを磨いてきれいになった時の感動」
「毎日続けられている自分への感動」
あるいは、
「誰かの役に立っている感動」
でもいい。
そういう感動が自信となり、
自己肯定感が高まるから、
思考も行動も前向きになり、
外から見ても付き合いたい人に見えてくる。
それが結果的に、成功につながる。
ところが、
棚から牡丹餅を期待している人は
「棚から牡丹餅が落ちてきて手にはいることが感動」
と勘違いをしている。
それまでの行動は
「我慢」「喜んでいるフリ」「ただの作業」「無感動」
をしているだけという感覚。
そこに感動はない。
トイレ磨きそのものから、
自分の中に何か変化を起こそうという動機がない。
動機が不純だから、結果もついてこない。
そして、おかしなことに
「棚から牡丹餅が落ちてこなかった」と言って
「自分はついてない」と、自信をなくしたりする。
(初めから自分の実力じゃないのに)
何かを続ける意味と価値は
「はじめの行動の変化(トイレを磨き始める)」×「日々の感動」×「自信の変化」×「思考の変化」×「新しい行動の変化」×「見た目の変化」×「結果の変化」
こういうもののかけ算になっているから、
数倍になることもあれば、
どこか一つでも0(ゼロ)だと、全体がゼロになる。
動機が不純な人は、どこかが0になるから、
1年後にはやめてしまう。
1年前に決意したことが続けられていないなら、
まず動機が間違っていたと思えばいい。
まだ続けているのに、変化が感じられないなら
日々やっているときの意識の向け方が
おかしいと思えばいい。
何も感じずに続けているなら、
その時間はすでに無駄だから
やめてもたいして変わらない。
やるならもっと前のめりに、
よきものを感じとろうと意識を向けてやればいい。
結局、トイレ磨きに成功を求めたところで
最後の答えは、自分の中にしかないということになる。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「もっと自分に期待しよう」
要するに、棚から牡丹餅を期待する人や
無感動のまま続けている人というのは、
自分の可能性を過小評価している。
もったいない。
もっと自分に期待してもいいでしょう。
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