「話を途中で切り上げたいのですが、なかなか断りにくくて・・・。どう断ればいいでしょうか?」
こういう相談をよく受ける。
たとえば、このような断り方をしてみたらどうだろう?
●「ごめんなさいね。そろそろ行かないといけなくて、頼まれてやらないといけないことがあるのよ・・・。」
と、他人のせいにしてみては、どうだろうか?
あるいは、こんなのはどうだろう。
●「あなた話が長いんだよ。ほんと迷惑。ちょっとは気を使いなよ!」
これではダメですか???
・・・
「断りにくい理由はなにか?」
自分の中に何が引っ掛かるのかを洗い出してみよう。
すると、多くの場合、時間ギリギリまで
何も言わずに我慢して
聴き続けてしまっている人が多い。
ギリギリだから断りにくいとうのがまずよくある。
それが間違いの始まり。
カウンセリングなどのときも必ず、
聴き始める前に時間の枠組みを先に作ってから
聴き始めなければ、断りにくくなるのは当然。
「いまから、●時までお話伺いますね」。
とオシリの時間を決めてから
聴き始めたほうが断りやすい。
でも、いきなり話が始まってしまうこともある。
話が始まる前に終わりの時間を決められなかった時は、
話しの最中に終わりの時間を伝えればいい。
そうすれば、時間が近づいたら
相手が気づくかもしれないし
こちらも言いやすくなるだろう。
伝えるときの言い方は、たとえば
●「ごめんなさい。あと10分したら、行かないといけないの・・・」
がいいだろうか?
それとも、
●「あと10分したら次の用事に行くけれど、あと10分その話をぜひ聞かせて」
のほうがいいだろうか?
自分の心に訊いてみよう。
最後、終わるときの言い方も、
●「すみません。そろそろ行かないといけないので、ごめんなさいね」
と謝ったほうがいいだろうか?
それとも、
●「では行きますね。話してくれてありがとう」
と感謝で締めくくったほうだいいだろうか?
・・・
言い方、やり方に悩んでいるという人の多くは、
大きな勘違いをしている。
意識では、
「相手に伝わる言い方で悩んでいる」
と思っているが、実は、
「自分が納得する言い方で悩んでいる」
のだ。
相手ばかりに意識を向けているから、
自分の心に気がつくことができない。
そんな人が多い。
せっかく伝えるのだから、
相手に伝わってくれればなおいい。
でも実は、相手に伝わらなくても
自分さえ納得していれば、
問題は問題でなくなる。
だから、どうすればいいかで悩んだ時は、
まず相手が納得するかより、
「どうすれば自分が納得するか?」
を先に考えよう。
・・・
そもそも、
・相手はあなたの思う通りにはならない。
・どう受け取るかは相手が決める。
・相手の態度は、相手の都合でコロコロ変わり固定されていない。
・相手はあなたのことを、一番に気にしてはくれない。
・相手にとって一番大切な存在は、兎にも角にも自分自身。
・相手はあなたという人間の魂を切り売りしてくれた方が喜ぶ、なんてヒドイ人もいるかもしれない。
判断行動の基準を自分の中にもとう、戻そう。
相手基準で考えれば考えるほど、軸がぶれる。
自分がなくなる。
自分がない人がいくら気を使って、
親切にして見せても、本当の親切にはならない。
相手の反応に怯えながらする親切は、愛ではない。
怯えながする親切は、逆に
「私を愛してください」
のメッセージにしかならない。
愛したいのか?愛されたいのか?
どっちなのだろう???
それも、自分の心に聴いてみよう。
・・・
何が正しいか考えるなら、
「常識的に正しか?」
「相手にとって正しいか?」
ではなく、まず
「自分を大切にするという視点で正しいか?」
で選ぼう。
・自分を大切にできない人は、他人を大切にはできない。
・自分を大切にできる人は、他人を大切にできる。
親切をしたい人ほど、
自分に親切ができる人でないといけない。
・・・
こんな風にして人は、
やり方で悩んでいるようでいて、実は、
自分自身との付き合い方で悩んでいる。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「自分を生かせる、自分になろう」
それができれば自然と、
他人をも生かすことができるようになる。
やり方に困った時こそ、
自分を振り返り、大切にできるチャンス。
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自分を大切にしながら、
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