長年、講師業をしていると
同業者が来ることはザラです。
また、ただの同業者ではなく、
ちょっと変わった個性的な同業者(?)
の方もいらっしゃいます。
たとえば、
・アメリカのカウンセラーの資格を取得して40年間心理カウンセリングをしているという超ベテランカウンセラー
・30年間傾聴を教え続けていますというベテラン傾聴講師の方
・ご主人がバリバリの臨床心理士で、C.ロジャーズに会ったことがあるというロジャリアンの方
私は心理学部卒業でもなければ、
臨床心理士でも、認定心理士でもありません。
そういう突出した経歴や
資格を持っている方がくると、
5年くらい前は気負いして、
緊張し不安になっていました。
でも、自分には自分の役割がある。
そこに価値を感じるかどうかは、
相手が決めることだから、経歴や資格は関係ない
と思えるようになりました。
先日開催した傾聴サポーター養成にも
傾聴に長年触れてきた
ベテランの方がいらっしゃいまして。
でもその方から講座終了時に、
このように言っていただきました。
「生まれて初めて、『一致』について納得がいきました!」
・・・
最近、他の講座でもよくあります。
傾聴について基本的な知識を持っている方から、
「共感の意味がやっと分かりました」
とか。
ロジャーズ自身は1957年の必要十分条件の発表以来、
一致、受容、共感が大事だという態度は
一度も崩したことがありません。
そこにのちのロジャーズを研究した
心理学者たちがいくら解釈をしようと、
その事実だけは変わりません。
であるとするならば
傾聴に大事なのは一致、受容、共感
であることも変わらない。
一致、受容、共感の理解が浅ければ、
傾聴も浅くなるのは当然ですね。
特に一致については、
明確に伝えてくれる人があまりおらず、
モヤモヤしながらカウンセラーをしている人も
多いのではないでしょうか。
「知識があいまいなら、スキルもあいまいになる」
といことです。
それはともかく、今回嬉しかったのは
その一致の件ではありません。
実は、来春を目途に新しい
傾聴の資格講座を開講予定です。
まだ内容は練っている最中ですが、
聴くことを相談につなげたい人向けの
より専門的で実践的な半年コースを予定しています。
その話をしたら、
先ほどの一致について生まれて初めてすっきりした!
と言っていただいた方から、
こう言っていただきました。
「それはいつやるんですか!必ず行きます!」
「今すぐ申し込みます!」
「値段はいくらでもいいです!」
まだ内容も決まってないのに、
申し込みたいと熱いお申し出をいただきました。
いくらでもいいというので、
「では1億円にします!」
と品のない冗談でその場は終わらせたのですが(笑)、
講師冥利に尽きる申し出でありました。
・・・
講座の内容がしっかりしていることも大切です。
でも、それ以上に講師は
「この人から習いたい!」
「この人から習えば得るものがあるはず!」
と思っていただけてなんぼです。
人生の大先輩や経験豊富な方々に
お伝えしてよい物かと悩んだ時期もありますが、
最近は、ハードルが高いと感じるたびに、
自分に次言葉をかけて励ましながら前に進んでいます。
「天は乗り越えられる試練しか与えない」
すると結果的にいま、こうして生きていられるわけですし、
また新しいハードルがやって来てくれます。
ただ単にお金の問題だけでなく、
これからも存在として「プライスレス岩松」になれるよう
精進していこうと思います(笑)。
期待の大きさに身が引き締まる思いがすると共に、
嬉しくなる体験でした。
ありがとうございます。
<お知らせ>
傾聴サポーター養成講座は毎月開催していますが、
3連休で資格が取得できるコースは、
11月東京&12月大阪のみです。
↓
http://bit.ly/2qJDa6f
■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)