今年もまたマインドマップを使って、娘の「読書感想文」を手伝っています

夏休みも終わりに近づき、

今年も感想文の時期がやってきました。

昨年の対象図書(「友達はサティ」)を読んだ上で、

娘(小3だった)と書きすすめました。

今年は私は本は一切読まず読まずに

話を聞きながらまとめてみました。

課題図書は「パオズになったおひなさま」
 ↓
http://goo.gl/iXdkgz

まずは、もう小4なので話を聞きながら、

娘にマインドマップを書かせてまとめさせます。

全体の手順は以下のようになります。

■第1段階「事実の確認」
 ↓
■第2段階「登場人物の思いを想像する」
 ↓
■第3段階「娘自身の感想」
 ↓
■第4段階「作文量の調整」
 ↓
■第5段階(最終)「作文」

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 ■第1段階「事実の確認」
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まず、人物や出来事など主な

事実関係を洗い出してまとめます。

①.主要登場人物

②.はじめに(場面設定、出会いのきっかけ)

③.関係性を表すエピソード

④.展開(事件など)

⑤.結末(最後どうした?どうなった?)

要するに、登場人物を理解したうえで(①)、

起承転結(②③④⑤)別にマインドマップを描きます。

ポイント:ここではストーリー上の出来事の「事実」だけを洗い出し、登場人物の気持ちや、読者の感想は書かないない。

事実と感情を同時にやろうとすると混乱します。

たとえば、この本の場合はこのような感じです。

①主要登場人物
 よしえ、リン

②出会い
 主人公よしえが、大切なゴムまりをトラックに乗せてしまう。それをリンが助けたことがきっかけで、2人は友達になる。

③関係性を表すエピソード
 ・雛祭りのお菓子を投げて怒られる=共通の困難体験
 ・内緒でお菓子を食べる=共通の秘密
  →2人は親密に。

④展開
 ・よしえの父がスパイ容疑で捕まる。
 ・学校の先生や友達など知り合いたちが態度を急変し無視しはじめる。
 ・リンも無視せざるをえなくなる。
  →関係の崩壊。

⑤結末
 ・戦争が激化し、よしえが日本に帰ることになる。
 ・よしえ=大切な雛人形をリンにあげる。
 ・リン=船で帰国するよしえにパオズをあげる。

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 ■第2段階:「登場人物の思いを想像する」
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②~⑤それぞれについて、登場人物たちの思いがどうであったか、娘が思うことをヒアリング。

たとえば、今回娘が創造した登場自分物の心情は以下のようになりました。

②出会い
 主人公よしえが、大切なゴムまりをトラックに乗せてしまう。それをリンが助けたことがきっかけで、2人は友達になる。
 →感想:新しい友達が出来たら嬉しいだろうと思う。

③関係性を表すエピソード
 雛祭りのお菓子を投げて怒られる。内緒でお菓子を食べる
 →感想:何でも一緒に出来る友達がいたら嬉しいだろうと思う。

④展開
 学校の先生や友達など知り合いたちが態度を急変し無視しはじめる。リンも無視せざるをえなくなる。
 →感想:いきなり知り合いたちから無視されたら悲しいだろうと思う。また無視しなければいけなくなってしまう法になったとしたら、モヤモヤしそう。

⑤結末
 よしえは大切な雛人形をリンにあげる。リンは船で帰国するよしえにパオズをあげる。
 →よしえは、無視されていても大切な雛人形をあげたのだから、リンが気になっていたのだと思う。リンも、パオズをあげたのだから、気になっていたのだと思う。リンの気持ちはきっと「ありがとう」「また会おうね」「ごめんなさい」という気持ちだったと思う。

登場人物たちの心情を、マインドマップに書き足します。

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 ■第3段階「娘自身の感想」
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最後にマインドマップに書いた事実と登場人物の心情を見ながら、本を読んだ娘自身の感想を確認します。

⑤全体の感想
 ・本当に仲がいい友達がいたら嬉しいだろうと思った
 ・無視する方、される方、どちらになっても最悪だ
 ・2人にとって思い出のあるひな人形とパオズを最後にやり取りする姿に感動した。

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 ■第4段階「作文量の調整」
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作文する時も、いきなりマインドマップを見ながら全部書けとはいいません。

求められる作文の量(原稿用紙の枚数)と全体の分量と、いまマインドマップに書いてあるものを文章にした時に過不足にならないかチェックしてあげます。

これは調整をアドバイスをする親自身が、マインドマップを使った作文になれていないと困難でしょう。

幸い私は毎日マインドマップを使いながらBLOGやメルマガを書いているので、目分量でだいたい分かります。

不安だったら、最初の一ブロック(今回なら「出会い」)をマインドマップと原稿用紙を見ながら、口で感想文の用のお話にしてつなげて読んでみて、だいたいの文字数があいそうか確認すると安心です。

今回は原稿用紙3枚以内でした。

中央線を挟んで1枚は左右2つのブロックに分かれるので、2ブロック×3枚=6ブロックに収まればいいわけです。

「①出会い(起)」「②関係性を表すエピソード(承)」「③展開(転)」「④結末(結)」+⑤娘の感想の5つのブロックにまとめればいいということになります。

子供が文章を書くと大人より長めになることが多いので、

書きたい内容1ブロックを、原稿用紙の半分(1ブロック)を目安に書いていけば、オーバーしてしまうことはないでしょう。


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 ■第5段階(最終)「作文」
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作文する時もいきなりマインドマップを見ながら全部書かせようとしてはいけません。

一ブロックずつ分けて書かせます。

感想文のはずなのに子供はどうしても、事実関係の説明で終わりがちなので、最後の言葉が登場人物の想い(想像)か読書した本人の想い(感想)のどちらかにちゃんとなっているか確認しながら、本人が言った言葉を親が復唱し、時には要約して、まず言葉にしてからそれを思い出しながら原稿用紙に書いていきます。

頭の中で考えながら書くのではなく、書く段階では思い出しながら書けるようにしておく、これが脳の中で整理されている状態です。

そして、このように一ブロックずつ本人がクリアに整理できた感覚をもって書けることで、2ブロック目、3ブロック目と書いていく意欲にもつながります。

最後、自分の感想を書き終わった時に娘の口から出た「あー、スッキリした」という言葉は、自分にとってこの課題がクリアに終了できたことをよく表わしていると思います。

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■最後に
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本は事前に読みおていた娘ですが、上記の作業をすべて1時間15分で終わりました。

勉強でも感想文でもそうですが、学校では課題はたくさん出してくれますが、それをどのように進めれば身に付くか?あるいは効率的か?はほぼ教えてくれません。

その一つの理由は、先生たち自身が勉強や記憶の方法、あるいは作文のまとめ方のノウハウをもっていないからではないでしょうか。

先生たち自身が勉強の仕方や脳の使い方を知らない、それはとても残念で中には「先生なのに…」と不満に思う人もいるかもしれません。

でも実はこれは親も同じなのでお互いさまでしょう。

人間は自分に経験がないことを教えることはできません。

自分たちがしてきた勉強法が非効率だと分かっていても、他に方法を知らないのでつい自分たちがやってきた「自分の力でとにかく考えろ」「頑張れ」と押しつけてしまいがちになるのです。

人は、効果的でないと知っている方法でも、クセで困った時にはその方法をつい使ってしまうのです。

でも勉強にも作文にも脳の原則、思考の流れにそった自然で効率的な方法があります。

知らないとできませんが、知れば老若男女関係なく誰でもできる方法が。

思考のベースが出来ていない子供にいきなり考えさせても挫折する子供が増えるばかりです。

いきなり考えさせるのでも、答えを教えるのでもなく、脳の仕組みの原則沿って、はじめは型にはめてあげるといいでしょう。

脳が理解するためには以下の条件が必要です。

・事実と感情をごっちゃにしないで分けて理解する
・数字で具体的に確認する(枚数、時間、量)
・一気に完成させようとしないで1つずつ分ける

まず正しい方を身につけさせてあげること。

そのベースがちゃんとあるからこそ、のちに想像力、発想力、そして無駄に時間をロスしない効率が身につきます。

ひとりで必死に唸っていても仕方ないですね。

来年の感想文は、私がヒアリングせずに娘に一人で最初からマインドマップを書かせてみようと思います。

そして、私はこの本を読んだことがないにもかかわらず、まるで読んだことがあるかのように、この本を知ることができたのでありました。

ラッキーです(笑)

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